カテゴリー: pirkaamam lab

小麦で酵素のお勉強、麦芽とアミラーゼ1


ことの発端は目の前のパンを食べ尽くして「パンがなければ、らしき麦を食べればいいじゃない」と、水で溶いて焼いただけの「らしき麦」を食べていて「おや?甘い?」と感じた事からでした。※まとまりがえらく悪くて、せんべいみたいにしたらどうかと焼きを多くしてます。

たまたまかと思いスペルトでも同じものを作り食べ比べてみると、やっぱり「らしき麦」の甘さが際立っているようでした。

それで酵素、酵母、~菌の勉強がてら、唯一の取り柄である長所を伸ばしてあげようと思い立ちました。


※らしき麦は発芽が怪しかったのでスペルトで作り直してます。

まずは麦芽(ばくが)を作ろうと思います。

最初に水に浸して一日おきます。

酵素とはタンパク質の一種で、酵母や~菌のような生物ではなくて、発芽すると酵素が活性化するそうです。


1日(24時間)後。

自然状態での発芽のように土中環境に似るように、濡れ布きんで薄く広げた小麦を包んで保湿と通気性を確保して、猫のお家のいたずらされない暗い場所に置いておきます。

発芽して活性化した「アミラーゼ」と言う酵素が、小麦のデンプンを糖に変えてくれるらしいです。

上手くいけば、らしき麦をもっと甘く出来るんですね!


3日(72時間)後。

麦芽が発芽しました。濡れ布きん方式はさすが安定してます。

根と芽の違いはわかりますよね?


半分は伝説のアンチエイジングドリンク、リジュベラック(麦芽発酵炭酸飲料)にしてみます。

パン酵母の種起こしにも使おうと思います。


半分は乾燥させて、いわゆる麦芽(モルト)にします。

らしき麦を麦芽糖にして、唯一の取り柄である長所を伸ばしきってあげる計画です。

麦芽作りは初めてですけど、ずいぶんとすんなり簡単に順調にここまで進みました。すでに失敗のフラグが立っているのでしょうか?

スペルトの枯草菌を利用して納豆は出来るのか?2


一日後、スペルト殻大豆ミックスチャーハン、期待したのに変化なし。

冷え冷えになってて保温が全く出来てませんでした。


納豆菌(=枯草菌)以外の雑菌が繁殖しないよう念のために煮沸して翌日まで繰り越します。


更に一日後、全く変化なし。

枯草菌がいないのでしょうか?温度が低かったのでしょうか?


藁苞納豆の模倣バージョンは未開封で丸2日たってますが、どうでしょうか?


全く変化なし。味も茹で大豆のまま変化なし。

気になって内部温度を測ると10℃くらいでしたので、大失敗の一番の原因はきっとそれですね。

茹で大豆を2日後に食べただけになりました。変な匂いや雑味はなくて、スペルト殻の炒め殺菌は上手く出来てたように思います。

スペルト殻に枯草菌がいるいないよりも、とにかく40℃に保つ事が難しいです。目の前にあるもので40℃に保つ事が当面の課題になりました。

何をしているのかよく分からなくなりますが、保温のスキルがパンの発酵の時に役立つなら、あながち無駄に脱線している訳でもないのかもしれません。

スペルトの枯草菌を利用して納豆は出来るのか?1


どうやらパン酵母を野生株から自家培養してちゃんとしたパンにするのは、意外とかなり難しい事がわかりました。

よく違いのわからなかった「酵素」と「酵母」と「~菌」はそれぞれ違うんですね。

それでまず手始めにズブの素人でも出来そうな、納豆菌(=枯草菌)の培養をしてみようと思い立ちました。

スマホで調べた先人のマニュアルを有難く拝見しながら、どうせなので少しアレンジを加えようと思います。

稲ワラの枯草菌を利用した納豆作りが有名ですが、同じイネ科の小麦にも枯草菌はいるはずと仮説を立てて、ワラにいるなら殻にもいるはずと更なる仮説を立ててからスタートしました。

沸騰したお湯(100℃)で茹でると枯草菌以外の雑菌が死滅するそうですので、スペルト殻をゆがいてからチャーハンのように炒めました。茹でてから水分調整するより、洗って炒めた方が楽だと気が付いて作業途中で進化しました。

しっかり100℃の熱を通すため過剰な水分を飛ばすため念入りに炒めました。フライパン表面は100℃を軽く超えているはずで雑菌はおろか枯草菌にもダメージがあったかもしれません。


その辺にあったダンボールカムイで作った容器に、スペルト殻チャーハンを入れて、同時に茹でていた無農薬大豆とよみずきを入れて、スペルト殻チャーハンでとじて蓋をしました。

確実に納豆にするために、稲ワラで大豆を包み込む藁苞納豆の模倣バージョンです。


上手く行った場合、将来納豆菌を継いでの無限納豆を視野に入れ、容器そのものに納豆菌を定住させるバージョンも茹で大豆が余ったので試しておきました。

確実に納豆にするために、スペルト殻大豆ミックスチャーハンにしておきました。


仕込んだものを熱いうちに、あり余るスペルト殻を活用した保温ボックスに入れます。


どさっとスペルト殻をかぶせて、あとは猫のお家が20℃設定なのでそこに置いておきます。

おまえら夜中にいたずらすんなよ!

新年(2021)明けましておめでとうございます


エンマー2021 #pirkaamam#bio#organic

おめでとうと言うよりかは、無事でいてくれてありがとうございますの気持ちです。

朝方-18.6℃の日に夜中にストーブを消す(暴れた形跡あり)なんて信じられない猫達です。

今年一年も、無事で生きていてくれるよう、どうぞ宜しくお願い致します。


小麦を深く知るために その10

時には凍りつつ3日手つかず放置で、酸っぱく腐ったみたいになってしまった生地を自然に還しました。

勿体なかったですが、混ぜ捏ねしてから手つかず3日放置は、酸っぱくなるので止めた方が良いと学びました。

もう毎日これでいい!茹でスペルト自然栽培きなこ団子


小麦を深く知るために その9

水を沸かして蓋なしで沸騰を維持するには、薪ストーブの最大火力でも難しいくらい多くの熱が必要なので茹で系を敬遠してたのと、土鍋を生地容器に使っていた事もあり、茹で団子はしばらくぶりです。


折笠さんの名刺で団子を作るように数日前から天啓※1がありました。※1 天啓=思いつき


食い意地のはった女性陣が陣取ってます。きなこの匂いが凄く気になるらしいです。


「カプッ」こら!

混ぜ捏ねしてちぎって丸めて茹でてまぶすだけ、材料は水と小麦と大豆のみで、こんなに美味しいならもうこれで十分だと思いました。

あと、新鮮生地でも継ぎ生地でも茹でると味も食感も違いは感じられませんでした。

結論「折笠さんの自然栽培きなこが美味しい。」女性陣談

※自然栽培きなこの購入方法は不明、本人にお会いすると名刺として貰えます。る場合があります。よくよく考えるともの凄く貴重な極レアきなこですね。

作り置きの継ぎ混ぜ捏ね生地が怪しい感じになってました


小麦を深く知るために その8

夜間の氷点下で凍らないよう猫のお家に置いておいた作り置きの継ぎ混ぜ捏ね生地は、1日1回は突っついて混ぜ捏ねするようにしてましたけど、忘れて2日放置の時もありました。

作り置きの継ぎ混ぜ捏ね生地は翌日には何故か分かりませんが柔らかくデロってなっているので、小麦粉を追加して作り置きを増やす時には水を少な目にして固くしておいても、やっぱりデロってなってました。気のせいか日に日にデロってなりやすくなってる気もします。

味見すると酸っぱくはなくて腐ってはなさそうですけど、さすがにもう食べた方がいいと思って、焼き団子にしたらいつもより膨らみました。


ふと、石焼き芋器なら油を使わなくて済むし、ひっくり返す必要もないのではと思い、石焼き団子にしてみました。

ジャガイモと違って皮がないので乾かないようスチームを入れて(最初に水を少し入れただけです)、ふわっとしたパンになるのかと期待しましたけど、蓋をあけると全く膨らんでおらず、なんか温泉まんじゅうのような見た目になってました。

膨らんではいないものの、小さいながらも気泡があって意外と固くなかったのと、約一週間も放置に近いのに全く酸っぱくなくて、よく聞く「天然酵母パン=ハード系=固くて酸っぱいパン」のイメージ、固定観念は必ずしもそうではないと払拭されました。

3年目の農家パン屋、今年最後の営業日


小麦生産者の立場で農家パン屋の今年一年を振り返ってみたいと思います。

春:新型コロナウイルスの影響から、パンを裸で陳列する事ができなくなり、開店前にパンを袋に入れるようになって、密を防ぐためにもレジ横袋詰め係をリストラになりました。

夏:畑作業が忙しくてお店から疎遠に。たまにパンを買いに行くものの、遠方から来られる方への遠慮もあって、あまり買えない食べれない状況。

秋:去年の好き勝手が原因か、お店のスタッフとしての立ち入り禁止令。

冬:朝に猫と一緒に食べるハムパン一個を買うのが水曜日の日課になる。

出禁の理由は、ことある事に無農薬小麦をアピールして、我が物顔で勝手にコーヒーやジュースを配ったり、スタンプカード導入したり止めたり、誰かれ構わず話しかけてたのが、目に余ったのだと思います。2年間早起きしてコツコツ積み上げたのは誰なのか配慮が足りなかったと深く反省しております。

みんなの気持ちを理解して、これに懲りずに、来年は上手いこと何か策を考えたいと思います。

今年一年、変わらぬご愛顧を誠にありがとうございました。

 

小麦を深く知るために その7

一方では虎視眈々とパン作りを学ぶ一環として、ついに焼き芋の極意を会得しました。

火力調整が難しい薪ストーブで、芋底を炭のように焦がさずに、鍋や蓋を一切汚さない洗い物ゼロ、使い捨てなし永久リユース、極低コスト、栗のような濃厚なホクホク焼きジャガイモを安定して作れるようになりました。全体的に茶色が濃くなっていて素晴らしい出来上がりです。

ポイントはその辺から拾ってきた小石と蒸気が少し漏れるようにする事でした。

熱が通りきるまでの時間は40分~1時間、この焼き芋の極意が将来の田舎パン焼きに繋がるような気がしました。

まとめて捏ねて作り置き、余ったら次回再利用


小麦を深く知るために その6

茶碗で一食分をその都度捏ねるのが面倒で、ある程度作り置きするために茶碗 → 土鍋に容器を一回り大きくしました。

前回余った残り生地も面倒なので混ぜ捏ねして再利用します。

捏ねたものの頂いたパンでお腹いっぱいになるため、そのまま蓋をして猫のお家に放置してます。一応日に一度は様子みがてら突っついてみて混ぜ捏ねしてます。


すぐ膝に乗ってくるかわいい。

猫の後頭部の匂いを嗅ぐのが小さい頃から大好きなんですけど、最近気づいたのがオスの猫は甘い匂いで、メスの猫は酸っぱい匂いがするんですね。

甘いパンと酸っぱいパン、生命の神秘、野生の本能、フェロモン。

小麦がき、小麦茹で団子、小麦焼き団子


小麦を深く知るために その5

小麦を砕いて粉にして、小麦粉になったものを水で溶きました。


そのまま火にかけて、小麦がきにしました。

小麦本来の味が凄いです。が、これなら粒のまま炊いた小麦100%飯の方がまだ美味しいです。


次に水を少なめにして小麦粉を捏ねました。

外の伏流水蛇口が凍りついていて頻繁に手洗い出来ないため、手ごねはしない方向です。

茶碗の中で木べらを回して捏ねていると、スパイラルミキサーが脳裏に浮かびました。


奮発して買った100均の高額商品300円土鍋で、団子にして茹でました。

モチモチしてお腹にたまる感じがあって、小麦100%飯より断然美味しいです。


次に衝動買いしてしまったダイソー300円スキレットで、焼き団子にしてみました。

錆・焦げつき防止のオリーブオイルが団子についたせいか、原始的なシチュエーションもあってか、とんでもなく美味しく感じました。もはや小麦と言うよりか油が美味しいです。

火もそうですけど、鉄と油は人類の食史上における重大なアセンションだったんですね。

土器は水と相性がよくて、鉄器は油と相性が良いことも、実体験から学び知ることができました。

水に恵まれている日本の食文化で煮物が多い理由も何となくわかる気がしました。

小麦の炊飯


(前)エンマー2021(奥)ノアスプリング2初冬まき #pirkaamam#bio#organic

初雪以来雪らしい雪が降ってません。天気予報を見ても冬(雪)景色になるのはもうしばらく先のようです。

エンマー小麦ならアレルギーは出ないのでしょうか?


小麦を深く知るために その4

蓋つきの小さな器が欲しくて、茶碗蒸しの器(以降イメージとして土器ト定ム)を100均で買ってきました。

さっそくスペルト小麦を土器で炊いてと言うか茹でてみます。

※どうせならイメージ雰囲気大切に薪ストーブも以降焚き火と表現します。

水と小麦を土器に入れて焚き火で熱しました。


2時間後、まずまずな炊き加減に仕上がりました。お湯が多かった分は途中で捨てて最後は蒸らしました。

見た目は麦ですので味が心配でしたけど、食べてみると意外と美味しくて、なんて言うか炊いたお米と似てる感じでした。

意外と美味しくて、もうこれで良いような、もう辿り着いたような気さえしました。


オフイビラ源吾農場さんの北海金時も煮豆にしてみました。

どうせ燃えている焚き火に、水と金時豆を土器に入れて2時間熱するだけで、ホクホクでとても美味しく出来上がりました。

ジャガイモ然り、小麦も豆も本当に美味しいものに塩は必要ないのですね。