3年目の農家パン屋、今年最後の営業日


小麦生産者の立場で農家パン屋の今年一年を振り返ってみたいと思います。

春:新型コロナウイルスの影響から、パンを裸で陳列する事ができなくなり、開店前にパンを袋に入れるようになって、密を防ぐためにもレジ横袋詰め係をリストラになりました。

夏:畑作業が忙しくてお店から疎遠に。たまにパンを買いに行くものの、遠方から来られる方への遠慮もあって、あまり買えない食べれない状況。

秋:去年の好き勝手が原因か、お店のスタッフとしての立ち入り禁止令。

冬:朝に猫と一緒に食べるハムパン一個を買うのが水曜日の日課になる。

出禁の理由は、ことある事に無農薬小麦をアピールして、我が物顔で勝手にコーヒーやジュースを配ったり、スタンプカード導入したり止めたり、誰かれ構わず話しかけてたのが、目に余ったのだと思います。2年間早起きしてコツコツ積み上げたのは誰なのか配慮が足りなかったと深く反省しております。

みんなの気持ちを理解して、これに懲りずに、来年は上手いこと何か策を考えたいと思います。

今年一年、変わらぬご愛顧を誠にありがとうございました。

 

小麦を深く知るために その7

一方では虎視眈々とパン作りを学ぶ一環として、ついに焼き芋の極意を会得しました。

火力調整が難しい薪ストーブで、芋底を炭のように焦がさずに、鍋や蓋を一切汚さない洗い物ゼロ、使い捨てなし永久リユース、極低コスト、栗のような濃厚なホクホク焼きジャガイモを安定して作れるようになりました。全体的に茶色が濃くなっていて素晴らしい出来上がりです。

ポイントはその辺から拾ってきた小石と蒸気が少し漏れるようにする事でした。

熱が通りきるまでの時間は40分~1時間、この焼き芋の極意が将来の田舎パン焼きに繋がるような気がしました。