カテゴリー: ノア(旧カムホ)

「パンは小麦のみにて膨らむにあらず」


ノア2017 i6083

うわ凄い膨らみ、という最初の印象でした。
勢い余ってか中央部がこんもり盛り上がっています。

数年前に畑で聞いた「中力粉でも膨らみすぎるくらい」と言う言葉が、まさにこのカンパーニュに現れているような気がしました。

今年のノアは少し中力っぽくて優しい感じなのですが、ここまでこんもりするとは驚きました。


この盛り上がりかた、見て下さい。

「目の前の粉でパンを焼く」(t村さん談)
小麦粉を必要以上に詮索しないで、あるものを有難く使う、粉にあわせてパンを焼く、自分をなるべく殺す。

ノアも、t村さんも、個性を消して(そうとして)いるのに、何でしょうかこの半端ない存在感は?

「人はパンのみにて生くるにあらず」じゃないですけど、このカンパーニュからは、小麦粉が~とか技術が~とは別の何かを感じてやみません。

エヤンペオピッタ ~大切なものすべて~


フォルコン「キタホナミ」

約1ヶ月ごとに原材料が切り替わるフォルコンブロート。・・・だったんですね。

その第1弾には、有機・自然栽培の「きたほなみ2017」が使用されています。

「きたほなみ」は国産小麦で圧倒的シェアの道産小麦です。


フォルコン「ホクシン」

お次に登場したのは「ホクシン2017」(以降も原料は全てオーガニックです)

この、人気があろうとなかろうと、原料をスッパリ切り替える試みは8月から12月末まで続くことになりました。

第2弾で風味の王者ホクシンが登場しています。

お客さんはどう感じたのでしょうか?


フォルコン「ハルキラリ」

さらに、春小麦最新品種の「はるきらり2017」と続きます。

後で教えてもらったのですが、全て「小麦の品種名」をあえてパンの名前にしたそうです。

こうすると、パンを買う時に小麦の名前を自然と覚えるように、確かになります。

フォルコン「春よ恋」

「春よ恋って小麦の名前なんですか?」と言う声を何度か耳にしました。

実は需要倍率3倍、業界人気NO.1の「春よ恋」が第4弾で登場です。

もし毎月このお店に通っている方がいたとしたら、「麦の名前」と「麦の味」を知ることになったと思います。

あなたは、あなたの命の糧となっている、いつも食べているパンの「麦の名前」と「麦の味」をご存知ですか?


フォルコン「エヤンペオピッタ」

2017年の締めくくりは「ノア2017」でした。あれ?スペルトだったかも・・・。

この構成は面白いですね。なったのかそうしたのかは、ご本人に聞かないとわかりませんが、ここにきて品種名から「エヤンペオピッタ」ですからね。

パン屋さんでパンを買うだけ(失礼でごめんなさい言葉のあやです)なのに、何でしょうかこの感じは?
もの凄くゆっくりとした時間の流れの中で、まるで壮大な物語を体験しているように錯覚を覚えます。

夢が叶うとき、その日がくるなんて、ありがとうございます


ノアR2017&エリモ小豆2017の餡バタBIO

苦節ウン十ウン年、有機、自然栽培と探求を続け、今もてる最高の小麦粉と小豆を原料として使って作ってくれました。

春~夏の忙しさから除草の大変な小豆の栽培を断念して、もうどの位になるのでしょうか?。いつかあんパンを、いつかあんパンをと想い続けているうちに、結構な年月が経っていました。

嬉しい気持ちもありますが、それ以上にこの日が来たことに放心状態であります。


ノアRのドックパン

ノアにはスペルトが含まれているせいか、はたまた職人さんのなせる業なのか、独特の繊細な食感があります。

このまま全部食べそうになるのを我慢して。


エリモ小豆と喜界島のきび糖の手作りつぶ餡

「食べて美味しいと思った小豆を後で聞くと、全てエリモ小豆だったんです」(某豆問屋さん談)
エリモ小豆は8年に一度しか作れない貴重な小豆です。

餡は自家製手作りだそうです。
丁寧に作っていただきありがとうございます。


ああ、輝いて見える。

食べていいのか、とっておきたくなる気持ちもありましたが、ありがたく頂きました。

年末年始にお店に並んだようです。
まだ興奮が冷めやらない日々を過ごしています。

k村さん始めスタッフの皆さん、お買い上げいただいた方々、ご関係者全てに深く感謝申し上げます。

ノアRとは?どんな小麦?


ノア2017の圃場(JAS有機認証取得)

ノアRとは、「ノア2017」と「春よ恋2017」のブレンド比率1:1の「玄小麦」及び「小麦粉」の名称で、主にパン用として使用されています。


春よ恋2017の圃場(JAS有機認証取得)

春よ恋は、国産小麦人気ダントツNO.1(2017年産入札結果より)の強力品種の春小麦です。


ノア(旧カムホ)とは、北海道の秋(冬)小麦を種の状態で数種類混ぜてから蒔く「混蒔小麦」及び「その自家採取種を継いで育てる小麦」で、ノア2017で4代目となりました。

ノア2017には、キタノカオリ、ゆめちから、ホクシン、きたほなみ、スペルト(古代小麦)が含まれています。
※毎年種を継いでいるため正確な比率はもうわからなくなっています。

以上簡単な説明です。

あとノアRの語源について、ノア=小麦版ノアの箱舟、R(ainbow)=混蒔できない春小麦と秋小麦の虹の架け橋、です。

詳細は ノア(旧カムホ)ストーリー にまとめてありますので宜しければご覧下さい。

メリークリスマス!聖なる導き、holy stollen2017


この奇跡を解説しようと思ってましたが、どうも上手く言葉に出来ないような気がします。

ノアが生まれた経緯も、今に至るまで、k村さんが初めて小麦畑に来てくれて、小麦の中を歩いている姿が、昨日の事のように鮮明に目に浮かびます。

短いようで長い月日の中、お店が今の形になるまでに、きっと努力されてきたんだと思います。

とりとめのない想いが湧き出てくる、不思議な気持ちになるシュトレンです。

有機小麦と自然栽培の小麦、違いを少し紐解きます


オーガニックシュトレン、ノアR-100%

クリスマスまであと僅かとなりました。
近年のシュトレン人気には目を見張るものがあり、食べ比べの記事もちらほらと目にします。

もちろんお店によって味の違いはあるでしょうが、それらを飛び越えて別の代物になっている、そんなシュトレンを知ってますか?

凄く貴重なこのお店の近隣にお住まいの方は、本当に幸運だと思います。

 
以後は少し前に 慣行小麦を有機小麦へ転換する生産者がまったく増えない理由 で書いた内容の続きになります。

自然栽培の小麦において、あまり試算したくないと言うか、あえて目を背けていたと言うか、でもいつまでも胸の内に留めても仕方ないですもんね。

有機栽培は有機質肥料を使用して栽培するオーガニックな農法です。
自然栽培は無肥料で栽培するオーガニックな農法です。

同じオーガニックでも、肥料を使う使わないの違いは、もの凄く大きくて、こと「肥で育つ」と云われる小麦では、その違いは甚大なものになります。

前回、有機小麦は慣行小麦の約7割の収穫量で試算しています。
自然栽培小麦は、慣行小麦の約1割から多くても約5割、自然栽培での収穫量はバラツキが大きくて一概に言えませんが、経験則から反収3俵として試算を進めます。

前回のテンプレートがあるので、有機小麦を自然栽培小麦に置き換えます。

自然栽培小麦で10アールあたり約100,000円の生産者手取りにするには、1俵あたり約33,333円。
自然栽培小麦は等級やランクが下がる傾向にあるので、交付金は6,000(中力)~8,000(強力)円で計算すると、品代は1俵あたり27,333円。
自然栽培小麦は強力品種の減収が大きいため、強力小麦は品代での調整が必要。

リスクを考慮して試算に加えます。
33,333×1.2-6,000=33,999で品代が約34,000円。

適正?と思われる、品代の一覧。

慣行小麦 3,000円(キロ50円)
有機小麦 12,000円(キロ200円)
自然栽培(無肥料)小麦 34,000円(キロ566円)

消費税はもちろん別途です。そして交付金ありきの価格です。

自分自身あまり見たくない数字なのですが、ノアは交付金対象にならないので、33,333×1.2の39,999円で約40,000円が採算ラインになります。

ノア 40,000円(キロ666円)

もちろん、この価格では誰も使わないでしょうから、好きでやってることもあり、それなりの価格で卸させていただいてます。

米の減反政策がなくなるようで、転作奨励金ありきの有機小麦は姿を消す可能性もあり、ますます国産有機小麦は希少になるかもしれません。
ましてや自然栽培小麦なんてもっての他なのは、上記試算でおわかりかと思います。

それでも(儲からなくても)いいと栽培する人が、いなくなることはないでしょうけど、「自然栽培小麦とは何か」を少しでも知って考えていただけると、身を削っておられる方々も少しは報われるのかなと思います。