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ライ小麦(らしき麦)は自然淘汰されました


ライ小麦(らしき麦) #pirkaamam#bio#organic

越冬前、越冬直後はどの小麦にも勝って猛々しい草姿をしていたのですが、いつの間にか姿を消してほぼ絶えてしまいました。

いつの間にか姿を消した印象で不思議に思いましたけど、生い立ちが不自然なようですから、自然に淘汰されたんだと理由わからずまま勝手に思ってます。

それでも、僅かな生き残りを約10a(一反)ほどの面積で数株だけみつける事が出来ました。


スペルト ライ小麦(由来)酵母 4~8℃21日(504時間)発酵(1~3日ごとにパンチ成形)→頃合いをみて焼成

下のが低温21日(504時間)発酵、上のは低温15日(360時間)発酵です。

念願の500時間オーバーかつ醤油の匂いを出す事に成功しました。21日の方が醤油の匂いは強いですけど、15日のも醤油の匂いが出てました。

これで天然純粋酵母としてはやり尽くしたように思います。酸味は最後まで一切出ませんでしたが、バーネルさん(M脇さん)の影響でヨーグルトの匂いとほのかな酸味に興味が出てきました。

旨味と塩味だけでは何か物足りないように感じるので、次の目標は酵母と乳酸菌のバランスのよい共存を模索しようと思います。

ライ小麦(らしき麦)まとめ

ライ小麦の自然淘汰を受けて、ライ小麦(由来)酵母液種も使い切ってお終いにしました。

思い返せばライ小麦(らしき麦)粉の用途を何とか考えようとして、そこから酵素、細菌、酵母、カビ、パンへと発展しました。

5年前に「畑にぽつんと生えていた今まで見た事のない小麦らしき麦」を見つけてから、奇跡を夢みて5年かけて少しずつ増やして最期は自然淘汰、しょっぱい醤油味の儚くも楽しい良い思い出となりました。

special thanks to
チェスト船堀
パンラボ
May’s Bakery
いちかわ製パン店
歩 歩
T
S

低温長時間(6日144時間)発酵からの低温長時間(18日432時間)発酵


ノア8ミッシュβ(ベータ) スペルト(由来)酵母 1次発酵8℃4日→パンチ成形→2次発酵8℃2日→焼成

ライ麦が約10%の8ミッシュβ(ベータ)でこね具合など試した覚書です。約10%では違和感を感じるほどではなかったです。

低温長時間(延べ6日)発酵が功を奏したのかダッチオーブンの上蓋に触れるほど過去最高に膨らみました。


スペルト ライ小麦(由来)酵母 8℃16日発酵(1~3日ごとにパンチ成形)→頃合いをみて焼成

低温発酵時間を長くするほど旨味が増すのではないかと今は思ってます。酸味はなし。小麦粉に付着してるはずの乳酸菌は8℃では増殖しないのでしょうか?

塩2%では塩味が濃くて旨味の邪魔をしてるように感じました。

ちなみに8℃はこの地域の年間平均気温です。ピラミッドの内部温度が約20℃(地球の平均温度だそうです)に保たれている事からヒントを得ました。古代エジプト人はきっとパン(安定した発酵)のためにピラミッドを作ったんですね。

低温長時間発酵の試行の最中、なんとこの日(7/8)低温長時間発酵神にお会いできました。

家庭菜園の無農薬小豆の草取りをしてました


家庭菜園小豆 #pirkaamam#bio#organic

こんなに初期成育が緩慢ですぐに雑草に埋もれてしまう小豆を、まとまった面積で無農薬栽培するなんて、にわかには信じられないぐらい凄い事だと思います。

無農薬大豆の大規模栽培を成し遂げている経験があっても、無農薬小豆は家庭菜園でいっぱいいっぱいです。


家庭菜園小豆 #pirkaamam#bio#organic

猫の額ほどの面積を1日がかりでホー除草(ホーと言う道具を使った手取り除草)しました。

特に宿根草のスギナ、シバムギに苦労しましたけど、スギナなんかは最強薬草とも云われてたりしますし、スギナを削りながらも色々と考えさせられます。一応除草がてら綺麗そうな新芽を頂いておきました。


8β100、らしき麦(由来)酵母液種30、水35、塩2、1次発酵25℃2時間→パンチ→成形→2次発酵25℃4時間→焼成

1次発酵短め(具体的には膨らみかけ)を試したら、その分2次発酵が長めになったように思います。

その後の液種の進化について、約4℃の低温で液種を管理すれば、アルコール分はさほど必要ないようです(あまりアルコールは生成されません)。使った分は糖度10~20の甘い液(ハチミツや果汁が好ましいらしい)を足しておけば良いです(あえて雑菌を侵入させる事のないように)。

水深は浅い方が酸素が溶け込み易いのか良い感じです。具体的には3cmより2cm、2cmより1cmの方が良い感じです(プシュの音で確認してます)。

想いの種


ノア8ミッシュ #pirkaamam#bio#organic

ライ麦を掻き分けてダイオウを探していたら、ビオラの原種「ビオラ・アルベンシス」がいました。

ノアにビオラを混播しようと思いつつ何年も行動に移せませんでしたが、いつのまにか実現してました。


8β300、混酵母液種10%、水70%、塩2%

鎌で切った傷口がふさがってきたのでパン研究を再開しました。

旨味を出す方法がわかった事で、ようやく五味(甘味、酸味、苦味、塩味、​うま味)全てが出揃いました。

原理さえわかれば後は何とかなるでしょう。次なる目標は食感と見栄えですね。

今年もブタナの季節がやってきました


スペルト2021 #pirkaamam#bio#organic

ダイオウ(エゾノギシギシ)、イヌカミツレ、ハルザキヤマガラシの主要な小麦の強害草は、種を付けさせないようにしてると年々減ってくるのにブタナは減りません。タンポポの綿毛と同じく飛んでくるので厄介です。

でもブタナの手取り除草のお陰で小麦畑をくまなく歩く事になり、強害草の残党を見つけられたり作況調査も出来るので、悪い事ばかりでもありません。

何より日光の下の有酸素運動と発汗は健康にすこぶる良いです。小麦(植物)の光合成で酸素濃度が高いかもしれませんし、小麦畑の中にいると空気が格段と美味しく感じます。もちろんマスクなしです。


冷蔵庫内の温度を測ると、冷蔵室も野菜室も約4℃でした。

鎌で切った手が治るまで酵母は涼しい(寒い)場所でお休み中です。

たまに蓋をあけるとプシュっと音がするので、酵母は4℃に冷え切っていても本当に活動するんですね。

赤いお花もミッシュ!ノア8ミッシュ!


ノア8 Misch #pirkaamam#bio#organic

ノア8には赤い綺麗な花の咲くクリムゾンクローバーを混播しておきました。

今後のノアには経済的に無理のない範囲で花の種を混播していく予定です。

理由は特にありません。見ていて綺麗で癒されるからです。農業技術的にはリビングマルチになります。

ホームセンターなどの期限切れの花の種とか捨てるんなら欲しいくらいです。


タンポポの花(由来)酵母

約1ヶ月かけて安定的な純粋酵母になりました。

麦芽糖は酵母の食いつきが悪いようで、今は食いつきの良いハチミツで培養してます。

そうそう、ダイオウ酵母はとても臭かったので自然に還しました。


8β100、タンポポの花(由来)酵母液種65、塩2、※今回は成型後4℃2日発酵を試しました。

液種にアルコール臭があまりなかったせいか、液種の割合が多くても癖のない味でした。

らしき酵母と同程度の捏ねやすさ、膨らみ方は普通、味も普通、タンポポの風味や酸味はなし。旨味は出てません。

ボコボコの大きな気泡に憧れての高加水試験


8β100、混酒種(スペルト+らしき)10、水70だったはず、塩2、1次4℃5日か6日(随時パンチ)→型入れ→2次35℃1時間→放置2時間

さすがに加水65%に飽きてきて、大きな気泡に憧れ始めました。

その間、オリーブオイルやグラスジュースなど副材料を入れたパンも試して、どうにも副材料を入れたパンに(今は)関心が湧かない事がわかりました。

今思えば酵母試作期のパンは本当に不味かったのですが、期限切れチーズを消費するために毎昼食べていたピザは不味生地でも美味しく食べられて、ずいぶんと助けられました。

期限切れチーズが無くなって途方に暮れて、副材料(期限切れオリーブオイル)に走りかけたのは今となっては良い思い出です。


250℃ダッチ20分→放置10分

もう美味しくないパンしか作れないとすら思ってたのですが、youtube先生のお陰で大きな気泡の原理みたいなものがわかり、それを手持ち酵母を使って再現を試みました。

あんな液状でくつくつしたものが、溢れないでちゃんと山なりに膨らむものなんですね。

それにしても、加水100%以上で作ってるパン屋さんはどうやって綺麗な形にしてるのか本当に不思議に思います。

ちなみに、オートリーズ、オートクープです。パンチの時に手に水をつけるのはバイブルと化した赤い表紙の本で知りました。


気泡は少し大きくなっているものの、格好のいいボコボコの気泡にはなりませんでした。

あと、ずいぶんとモチモチし過ぎているように思いました。でも、瑞々しいので食べやすくはあります。

最後になりますが、一番驚いたのが味が飛躍的に美味しくなった事です。初めて自作パンを美味しい(不味くない)と思いました。本来の目的(ボコボコの気泡)とは違うものの、とても嬉しい雨の日の1日でした。

ライ麦の雑草化に困惑してます


スペルト2021 #pirkaamam#bio#organic

小麦より一足早くライ麦が出穂、数日でグングン伸びてきてます。

それでびっくり、コンタミのないように気を付けて、きちんとスペルト100%で種を蒔いたはずなのに、こんなにライ麦が!

別にライ麦は毒ではないのですが、さすがにスペルトに混ざっている訳にはいかないので、半日かけて手取り除草しました。


ノア8 #pirkaamam#bio#organic

ノアにも少しは混ざっているだろうと思い、チョコチョコっと討伐してしまおうと見回りに行くと、まさかの畑一面均一ミッシュ状態に愕然としました。

別に毒ではないライ麦ですが、製パン性に影響がでるのは必至だと思います。とりあえず少しだけ運動がてら討伐しましたけど、様々な思いが脳裏をかけ巡りました。


4℃2日一次発酵→パンチ成形→4℃2日二次発酵の終始4℃試験。

あと、油脂(期限切れオリーブオイル15%)を多めに入れるとどうなるかも試しました。

二次発酵で見ため全く膨らんでなかったのに、焼くと想像以上に膨らんで驚きました。理論的には冷たい炭酸水現象で冷水に二酸化炭素が多く溶け込んでいたのでしょうか?

この成形低温長時間発酵方法だと何時でも何日後でも好きな時に焼きたてが食べれるので農繁期の昼食にはもってこいです。難点は冷蔵庫必須な事と庫内の場所をとる事です。冬なら冷蔵庫はいらないのでエコですね。

雨の間隔が短くて梅雨のようになってます


8β100、水55、らしき酒種10、塩2、1次発酵常温(17℃?)20時間→35℃40分→焼成

雨が多くて困るながらもパン研究が捗ってます。

酒種の量を10%以下に減らす事で発酵時間は伸びるもののアルコール臭は解消されました。

ただし、常温20時間だと酸味が僅かながら発生してました。おそらく小麦粉由来の産膜酵母か乳酸菌かその他雑菌の仕業でしょう。


8β100、水65、塩2 + 中種(8β100、水55、スペルト酒種10、塩2、4℃2日) を混ぜ捏ねして1次発酵4℃2日→パンチ→2次発酵35℃4時間→焼成

それで、さらに味をクリアにするために低温長時間中種を試してみました。結果、アルコール臭はかけらもなくなってました。低温のお陰か酸味も発生してません。

しかし、この味を表現するならば「小麦本来の味 – 甘味」です。糖(甘味)が気泡(二酸化炭素)になってしまっているので当たり前と言えば当たり前で、確かに味は素晴らしくクリアなのですが、これが美味しいとはとても思えません。

おそらく下面発酵酵母(ラガー酵母)っぽいので尚更クリアな味になってしまってるのかもしれなくて、おそらくパンには上面発酵酵母(エール酵母)の方が向いているのでないかと何となくそう思うようになりました。

何はともあれ、自家培養純粋酵母としてはとりあえず手順が整い再現性の確認も出来て継続可能で特別な設備も不要と納得のいく範疇になりましたので、気持ちの中でひとまずようやく完成となりました。

休閑地のダイオウ抜きをしてました


休閑からしな #pirkaamam#bio#organic

マスタードは日本語だと「からしな」だそうです。

「からしな(マスタード)」は有機認証の農産物として栽培しても環境保全型農業直接支払交付金の2020年度の対象にはなりませんでした。理由はわかりません。


8β100、酒種65、塩2、←らしき酒種4℃6日後、→スペルト酒種4℃4日後

スペルト(由来)酵母は4℃で活動できるようです。4日かけて徐々にじんわーりと膨らんでました。らしき(由来)酵母も4℃では膨らまないものの生地を見るに活動はしていたようでした。らしき(由来)酵母は8℃なら膨らんでました。

捏ね直後冷蔵で生地量も少ないため一気に冷えたと思いますけど、それでも膨らむくらい活動できるなら本物なんでしょう。

ベタついて捏ねにくいスペルト(由来)酵母だったのですが、低温耐性の強い事が判明して株が上がりました。

そんな発見もあり、ここしばらくは低温試験を掘り下げてます。