春小麦「春よ恋」の種まきをしました


春よ恋2017.bio

春よ恋もまたキタノカオリの落とし子となりました。
ついこの数週間前まで春蒔き小麦を蒔くことになるなんて思いもしてませんでしたので、なんでこうなったのか考えると不思議です。

単調な毎日の暮らしで充分と思っているのですが、何かに背中をトンと押されて狭い視野の外へ連れ出されるような、こうした出来事の積み重ねで今に至っていると思う、今回は代表的な例です。
こうした出来事は、導かれているようなのか自分がジタバタしてるだけなのか、偶然なのか何なのか未だによくわかりません。

春よ恋はカムホに近い出口的な不確定要素をもっていたり、栽培でははるきらりと同じく一抹の不安はありますが、蒔種時にちょっとした楽しみのタネを少し混ぜておきました。

ちょっと不思議な小麦?のお話2


> ちょっと不思議な小麦?のお話1

「ポツンと生えていた」迄なら、まあよくある話だと思いますが、こちらには後日談があってこれまたちょっと不思議なのです。

最初に発見した畑とはかなり距離も離れている畑がありまして、その畑でもヘアリーベッチを緑肥として栽培していました。
その畑の広さは約4ha、ダイオウがあまりない畑で特に見まわりもしていなかったのですが、緑肥を鋤き込んでいる時にこれまたポツンと1株だけノゲのある青い穂の小麦らしき麦をみつけたんです。
こちらは6穂ほど収穫することができて、温室に放置後、手で摺って粒を取り出すと、これまたひょうたん型の小麦らしき麦が十数粒ありました。

偶然にしては出来すぎている、この離れた2ヶ所で同時に起こった現象は今でも不可解です。
ヘアリーベッチに外来の麦が混ざっていた可能性も考えられますが、今までにベッチをかなり使ってきましたけど、麦の種が混ざっているのを見たことはないんですよね。

ベッチに混ざっていたなら単に外来種なんだと思います。
でも、そうじゃなかったら?・・・なんか夢のある奇跡的な話に感じられますね。

春小麦「はるきらり」の種まきをしました


はるきらり2017.bio

春小麦はうちの辞書にはなかったのですが、やもなく作付けすることになりました。
経緯としましては、キタノカオリ亡き後の畑を埋めるべく思案していた時に目の前に現れた形ですので、キタノカオリの落とし子と言えるでしょう。

自然栽培の地元の大御所であられる方に、春小麦の栽培法をひょんなことからご教授いただいたのも大きな転機となりました。

夏草同士の雑草との競合が一抹の不安ではありますが、やってみないことにはわかりませんので、試験圃としてわりきって今シーズンはドキドキしながら観察していきたいと思います。

「ショコラN」の謎について


「ショコラN」 キタノカオリ2016.bio-60%↑

チクテさんのfacebookより引用

発芽キタノカオリBIO小麦で作るチョコパンです。
オーガニックチョコ2種類とカカオパウダーで生地もチョコです。
オーガニックオレンジピールとレモンピールとノンワックスグリーンレーズンというとんでもない?パンです。

 
もうね、本当にとんでもないパンです。
最初は凍って届きました。断面には白い粒(謎)があってサクサクした食感でした。
そういうパン?だと思っていましたが、違うとのこと。

リベイクしてみると一変してジューシーな感じになりました。
見てても食べても何故か、これってパン・・・?なの?って思っちゃいます。

まず、サクサク(謎)した食感が凄くて、どうしてこうなるのでしょうか?
あと、チョコの量が「これでもか」です。
そして、サクサク→チョコ→ピールの酸味→がずっとループします。

個人的にはまだまだ聞いてみたい謎が他にもいっぱいあって…。

話は全くかわりますが、こうして田舎にいながら一線で活躍される職人さんのパンをいただける事について、あるパン職人さんと話していた時に「~幸せものですね」って言われて「え?・・・!」って気が付いたんですけど、本当にその通りだといつも感謝しています。

ちょっと不思議な小麦?のお話1

冬枯れ多発の中、逞しく堂々とした小麦らしき麦。

最初に発見したのは昨年緑肥を栽培していた約5haの畑です。
4月に蒔いたヘアリーベッチが程よく大きくなった6月?頃、その畑で目立つようになったダイオウ(エゾノギシギシ)を抜いてまわっていた時に、1株の野良生えした小麦らしき麦をみつけました。約5haの畑にポツンと1株だけあったので、何となく目についたのを覚えています。

その後もダイオウを抜きがてら何となく観察していたのですが、穂が出てみるとノゲがあって青っぽい今までに見たことのない穂で珍しかったので、好奇心からそのまま熟すまで残しておいて種がつくのか試してみようと思うようになりました。

(その畑に他にも似たような小麦がないかダイオウ抜きや鋤き込み時に、くまなく探した結果他に2株の野良生え小麦がありましたが、それらは今までに見慣れた草姿や穂だったので、緑肥と一緒に鋤き込んでしまいました。)

雨天曇天の多すぎる異常な年でしたけど、8月末にはその1株から4穂ほど収穫できてそのまま温室に放置、後日手で摺りもんで脱穀すると10粒ほどのひょうたん型の粒がとれました。

> ちょっと不思議な小麦?のお話2

春小麦と秋小麦(冬小麦)の違い、カムット小麦は春小麦のようです


越冬後のカムット小麦

秋小麦(冬小麦)は秋に種を蒔いて、越冬後の夏に収穫します。
春小麦は春に種を蒔いて、その年の夏に収穫します。

北海道の生産者から見る秋小麦と春小麦の違いは生育期間と収量性で、収量性は当然生育期間の短い春小麦の方が劣ります。
輪作上で他の作物との兼合いから、近年では春小麦が増えてきています。

春小麦を秋に蒔くと、越冬後に画像のように完全に全て枯死するのでわかりやすいです。

ネットで調べれば春小麦か秋小麦かはすぐにわかりますけど、こうして実際にやってみると聞いた見ただけとは違う何かが身につくような気がします。

準備が出来た時に師が現れるとは本当ですね

寒暖差の激しい毎日、体調にはお気をつけください。

何かと多忙な年度始め、さらに視察、会合が繰り返される気持ちの切り替えが忙しい毎日です。


S藤さんの有機ゆめちからの視察風景

こちらは有機質肥料などの資材をしっかりと使っている正統派有機栽培です。
収量も安定しているようで、オーガニックの見本のような畑です。

 

S江さんの2,3圃式緑肥自然栽培キタノカオリの視察風景

こちらは緑肥利用による低コスト有機栽培で、どちらかというと自然栽培のカテゴリーになります。
品質は高いですが、収量は安定していませんので、おそらく一般のオーガニックと同じ括りの現状では継続できるか悩ましい状況になるのではと思います。

 
後日その日から販売の師となった、自然栽培の農産物を扱うO笠農場の視察に行ってきました。

さらに後日その日から小麦の師となった、H瀬さんにも実にたくさんのことをご教授いただきました。

お二方は、共通して親切に丁寧に惜しげもなく教えてくれるんです。
販売に興味をもったタイミングで、育種に興味をもったタイミングで、この他にも選別の師や製粉の師にも絶妙のタイミングでご教授いただいています、その他にも他にも・・・。

「準備が出来た時に師が現れる、ていうか全てが師なんだよ」みたいな記述を以前目にしたことがありますが、全くその通りなんだとつくづく思います。自分が気付くか気付かないかだけですね。

肩の力を抜いて、なるようになるしかないんです


ホクシン2017.bio

なんとか持ちこたえているようです(肉眼では緑が多く見えるので)。
ここも褐色火山灰土壌の冬枯れが出やすい畑なので、ダメなんじゃないかと諦めの境地だったんですけど、でも写真はかなり茶色いですね。

もうね、よくわからないです。いったい小麦とはなんでしょうか?

何の品種を作ればいいのか、何をどうすればよいのかよくわからなくなってきています。

とにかく去年は全般的にも種まきの時期にも雨が多く苦労の絶えない年でした。人事を尽くして~って充分尽くしているつもりですが足りないのでしょうか、天命とやらは厳しいのか優しいのかよくわかりません。

有機栽培をしていると、種が入手困難だったり、冬枯れに怯えたり、有機でなくても穂発芽で台無しになったり、とにかく安定を望みます、普通でいいんです、普通に安定したパンに向く品種を作らせてください。

天然発芽キタノカオリを意図的に生産する場合の適正価格は?


チクテさんのカンパーニュがどれほど高価値か試算してみましょう。

一般的なキタノカオリの試算はこちらです。

1俵(60kg)あたりの生産者手取り価格
品代2,700円 + 経営安定数量払い交付金(1等Aランク) 6,500円 + 強力加算2,000円 = 11,200円

1反(10a)あたりの収入
反8~10俵として89,600~112,000円なので、わかりやすく100,000円とします。

北海道の農産物は反10万円が目安になることが多いので、おそらく小麦の交付金はそのあたりを意識して算出されているものと思われます。

玄小麦の価格は1kgあたり 品代2,700円 ÷ 60kg なので、45円です。

 
では、天然発芽キタノカオリ2016を意図的に栽培したとして、反10万円から逆算します。

1反(10a)あたりの収入
100,000円とします。

1俵(60kg)あたりの生産者手取り価格
100,000円 – 経営安定面積払い交付金20,000円 = 80,000円
(等級外なので、経営安定数量払い交付金 0円、強力加算 0円)
穂発芽時における反あたり収穫量(選別後)30kgでしたので、30kgで80,000円となります。
つまり1俵(60kg)あたり品代160,000円です。

玄小麦の価格は1kgあたり 品代160,000円 ÷ 60kg なので、2,666円です。

25kg袋の小麦粉価格にすると?
原料玄小麦約32kg(歩止まり約80%):85,312円
製粉代は一般的に1kg100円以下なので約2,000円として。
87,312円 + 消費税 = 94,296円
あとは諸経費や流通経費ですね、普通は数千円加算されます。

25kg100,000円(試算)の粉をふんだんに使ったカンパーニュ、知らなかったことが見えてくると凄く贅沢に感じられますね。

カナダ産オーガニック小麦を目標に、栽培しやすく美味しい小麦を目指しています


カナダ産オーガニック小麦80%とキタノカオリ2016-20%のブレンドによるフォルコンブロート

初めてカナダ産オーガニック小麦のフォルコンブロートをいただいた時は、その完成度の高さに衝撃を受けました。

ちなみにドイツ語で”フォル”とはFull、”コーン”とは小麦、”ブロート”はパンだそうで、単語がわかればフォルコンブロートはそのまま全粒粉パンなんですね。

保管の利く玄小麦で仕入れて、石臼自家製粉で使う分だけ粉にするのでパンにはいつも新鮮味があり、全粒粉なので自然の恵みを無駄にすることもない、栄養価を考えても、お店の為にもお客さんの為にも合理性が神がかっています。

原料として使われているカナダ産オーガニックの小麦がまた凄く、当面はこの小麦を目標に食料生産は何より安定が一番だと痛感していますので、栽培のしやすい、そして美味しい小麦を目指していこうと思います。