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LIVE!精麦機で小麦はどこまで磨けるか!?

予備知識
玄米から糠部分を削り取ることを精米といいます。
精米された米は「分づき米」と呼ばれ、精米程度がわかりやすく表現されます。
「0分づき」はそのままの玄米で「10分づき」が白米です。
玄米に対する糠の割合は10%程度ということですね。

これを小麦の精麦(磨き・ピーリング)に例えると「3分づき米」は3%ピーリング、「5分づき米」は5%ピーリング、「7分づき米」は7%ピーリングです。

 
約1時間半経過
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約20%ピーリング!米に例えると20分づきです!なのにまだ茶色い!

玄小麦に対するフスマの割合は13.5~15%程度なので、とっくに白くなるはずですが、そう簡単にはいかない様子です。

 
さらに約1時間経過
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約35%ピーリング!35分づき、なかなか真っ白くなりません。

精麦にムラがでるのはある程度しかたないことですが、先に硬い外皮のバリアがなくなり柔らかい胚乳が露出した粒はその脆さから、さらに加速して先に削られていくようで、もの凄いロスになっています。

 
さらに約1時間経過
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約50%ピーリング!50分づき、半分になっちゃってます。

あまりにもロスが激しいので区切りのいいところで止めておきます。
やってみてわかることは多いですね、結局は真っ白い粒のみにはなりませんでした。

小麦の製粉の歴史は長いので、あらゆることは既に試されているんだなあという感想です。
広く行なわれている製粉方法が小麦の性質に適した方法なのだと納得しました。

まだいくつか試したいことがあるので、明日はこの磨いた粒とあるものを持っておでかけしてきます。

焼き色が芸術的なブロンはヨーロッパ風味

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bioカムホ2016-100%使用、某有名店のレシピで作っていただきました

まさか地元でこのクオリティーのパンを目にするとは思いもしませんでした。

第一印象はとにかくその焼き色の美しさに目を惹かれました。
オレンジっぽいというかベージュっぽいというか、洗練された美しさを感じます。
パンについては素人なので何故この色になるのか謎です。

粉の感じがヨーロッパの粉に少し似ているとの感想をいただき、ちょっと嬉しかったのはここだけのお話。

しかし、薪釜の独特な燻し香はたまりませんね。
ほんの少しどことなく魚の干物っぽい香りがするのも謎です。

現状の製粉スペックと製粉について思うこと

20161125_1554現状では国光社の粉砕機を使用しています

使っている理由は、単にコスパがよいからです。
と言ってもまだまだ元はとれそうにありません。

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篩(ふるい)は60メッシュを使用しています

簡単に製粉手順を書いておきます。

  1. 収穫したままの玄小麦を2~4%ピーリングして汚れをとる
  2. 粉砕機で製粉→篩がけ→篩を通らなかったものを粉砕機に戻す
  3. 2を網上の胚乳がほぼ無くなるまで(約6~8回)繰り返す
  4. 篩を通った粉をよく混ぜて完成

通常の小麦を使えばだいたい歩止まり85%程度の、細かいフスマを含んで少しくすんだ粉色の小麦粉になります。

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現状の製粉能力は1時間に約10kgとあまり能率はよくありません

能率は投資しだいでどうとでもなるのですが、次の一歩がなかなか踏み出せません。

そもそも、あまり製粉に積極的ではないんですよね…。

だって小麦粉の美味しさの要因をぶっちゃけるとこうですからね。

  • 野生>>>>>自然栽培>>有機栽培>>>>>無機栽培
  • 品種
  • 鮮度>>>>>>>>>>石臼≧低温ロール>ロール

※ここでの美味しさとは文字通り「美しい味」のこととしています。

できれば自家製粉してすぐに使ってほしいところですが、何かと多忙な現代の中でそれが難しいこともよくわかります。

なので今日も能率の高い製粉機を買おうか、石臼にしようかどうしようかと悩みながらコツコツと製粉しました。

瞬殺!餡バタwithオーガニックカムホ2016-100%

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憧れの餡バタが目の前に!バンズにはbioカムホ2016が100%使用されています

一番好きなパンは?と聞かれたら迷わず「あんパン」と答えるほどあんパンが好きです。
小麦と小豆だけ栽培したいくらいですからね。

実はこれあんこ手作りなんですよ、最高です!餡バタ!

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カムホドックパン餡バタ、bioカムホ2016が100%使用されています

どうなるのかな?と思って作ってみました。
もちろん味は同じですけど、見栄えと食べやすさが変わる感じでした。

ちなみに後で聞いてみたら、丸いほうが美味しかったそうです。
(バターが上にのってて溶けて餡と混ざりあうのがよかったのかな?)

それにしても、カムホが餡バタになったのは嬉しかったです、ありがとうございます。

今年も無事に畑仕事納めとなりました

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Easy Living Terrace B&Bさんから拝借した小雨にひやひやしながら頑張っている姿

この日は次の寒気がきたらおしまいだと思って頑張りましたよ。
そして夜は小麦を磨いてました、製粉もしないとって・・・。
なんでこんなに頑張ってるんだろうと目頭が熱くなりますけど、楽しいんですよね。

そんなこんなで今年の畑仕事はとりあえず一段落して気が楽になりました。
さーてこれで小麦を使って遊ぶことに集中できそうです。

砥石タイプの精麦機を使った小麦のピーリング

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砥石タイプの精麦機でピーリングした低アミロのbioキタノカオリ2016
※画像の数字は削りとられた量

最初の40分で5%、+30分で10%、+25分で15%、+20分で20%、おおよそです。
外側の外皮(フスマ)は硬く、内側の胚乳は柔らかいのが如実に現れています。

削りとられタンクにたまった粉塵を見ていると、5%まではほぼフスマ、以降は白い粉が混じりだして、15%~は薄茶色ながらもほぼ白い粉になり、きめも細かくそのまま篩って使える気がします。
白い粉を見たときの率直な感想は「もったいない」でした。

真っ白な粒にまでもっていけば、そのままミルや石臼で篩わなくても白い粉になるのかな?と思いましたけど、あまりのロスの多さに出来たとしてもしない方がいいような気がしてきました。
でもきっと試すとは思います。

新登場!bioカムホ2016使用のドックパン

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チクテベーカリーさんからbioカムホ2016使用のホットドックが新登場

カムホがふんわりやわらかドックパンになり商品化されました。
ホットドックになるのはカムホ初の快挙です、ありがとうございます。

 
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試作でいただいたドックパン。カムホ50%+ゆめきらり50%のハーフブレンド、ルヴァンリキッドレーズン液種

うちではオーガニックカットトマトとチーズの手抜きトッピングでしたけど、パンがふんわりやわらかジューシーでとても美味しいと評判でした。
しばらくドックパン、ドックパン(また食べたいの意味)とうるさかったです。

※新登場は11月4日のできごとです。気づくのが遅れたのとfacebook埋め込みに苦戦しました。餡バタが気になってたまりません。

 
https://www.facebook.com/bakerycicoute/photos/a.388219691327408.1073741829.277163649099680/710915255724515/?type=3&theater

新品種?不思議な小麦が育っています

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まだ名前のない小麦らしき麦

休閑地にポツーンと生えていた、今までに見たことのない草姿の小麦らしき麦の種をとっておいて蒔いたものです。

幾つかの偶然が重なって発見されました。
いったいどんな麦になるのか?冬を越せるのか?そもそも何故そこに生えていたのかも謎です。

大事にするあまり、融雪を兼ねて小麦のふすまを肥料として撒いてあります。

精麦機リニューアル、面白いことができそうです

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新しい精麦機、受注生産のため注文してから40日後、忘れた頃にやってきました

今までは循環式精米機を使って小麦をピーリングしてたんですけど、米に特化した精米機で小麦を精麦すると、削るほど割れていってロスが多くなるのが悩みでした。
そのためピーリングは多くても2%程度に抑えていました。

米に対し麦が割れやすい理由

  • 米:内側(白米)が硬く、外側(糠)が柔らかい
  • 麦:内側(白粉)が柔らかく、外側(ふすま)が硬い

あと、元々麦には縦溝が入ってますので、なおさら割れやすいのでしょうね。

 
麦専用の割れない精麦機という代物をみつけてから、半年近く買おうかどうしようか悩んだんですけど、いずれ買うなら…と40日前に思いきって注文しました。
後押しは楽天のお買いものマラソンです。

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組み立て時間は約15分、ボディカラーは渋めの青紫で格好いいです

1度に精麦できる量が10kgと少ないのが玉に瑕ですが、手が出る価格なのはこの機械しかないのでしかたありません。

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精麦機の心臓部、砥石タイプなので石臼で表面から順にフスマを削りとっていくイメージで小麦は割れません

割れロスが出なくなる利点がとにかく素晴らしく、なおかつ10~20%のピーリングも可能とのことで夢が広がります。

この機械の能力を最大限に生かす革命的な企てはのちほど…。

自家培養酵母でもしっかり膨らむ!?業界の常識を覆すパン達

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bioキタノカオリ100%、bioカムホ100%、型焼きハードトースト
「~思いのほかかま伸びして歯切れよく香りのよいパンになりました。」
 

キタノカオリ100%+全粒粉酵母

  • 色づきよいです。
  • 歯ぎれよく口どけはよいです。

カムホ100%+全粒粉酵母

  • 香りよく味よいです。
  • 優しい甘みが乳製品?のようなミルキーな甘みです。

 

穂発芽小麦は「膨らまないベチャってなる」

これは今でも普通に業界(生産~加工)の常識です。

でも、重度の穂発芽小麦で常識って何?みたいに立派なパンに仕立て上げる職人さんが存在するのは、これまでお伝えしたとおりです。

そして、ここにきて自家培養酵母のエキスパートが登場しました。

まあ、みごとです。自家培養酵母での膨らみに感心するのもさることながら、作り手の表現力によって同じ粉でもこんなにも表情がかわるんだ、と改めて思わずにはいられないパン達です。

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今年の北海道は百数十年ぶりと言われるほど農産物にとって災難の年で、小麦も手痛いダメージを受けてますけど、それを補って余りある経験をさせていただいています、ありがたいことです。