投稿者: pirkaamam

秋小麦の冬枯れ病と積雪・土壌凍結の関係性

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bioホクシン2017、雪がなくなりほっと一安心しました

では、一安心の理由を解説します。

まず、秋小麦の冬枯れ耐性は経験上こんな感じです。
ゆめちから ≦ ホクシン ≦ キタノカオリ <<< きたほなみ

ちなみに、冬枯れ病とは越冬時に積雪下で枯れてしまう病気で、枯死した株を調べると数種類の菌が見つかります。
その数種類の菌が枯死の原因である病原菌とされ、越冬前に冬枯れ病の防除として殺菌剤散布が広く行われており、その防除効果は非常に高いものです。

でも、有機栽培では化学合成された資材の使用を一切禁じてますので、殺菌剤を使用しない何らかの冬枯れ対策を必死に考えることになります。
考えると言っても結局はよく観察するよりないので、何年も観察を続けることになります。

そして、秋小麦の冬枯れ病と積雪・土壌凍結の関係性ですが、北海道の農業者ならこの例えでわかりやすいと思います。

越冬時、年内における積雪、土壌凍結と小麦、じゃがいも、ダイオウの関係性

  • 土壌凍結なしの積雪:小麦は困る、じゃがいも&ダイオウは喜ぶ
  • 積雪が少なく土壌凍結が深い:小麦は喜ぶ、じゃがいも&ダイオウは困る

なので、11月中旬ではまだ土壌凍結がほとんど無いので、早めの積雪がなくなってくれてほっと一安心しました。

カムホロードマップ、2つの次元の共有編

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カムホ2017、44年ぶりの早すぎる積雪から一旦顔を出しかけるも、昨晩の降雪でまた雪の下へ

カムホの未来計画の中から少し書いてみます。
2013年から2016年までのあらすじは、カムホストーリーをご参照ください。

 

カムホ2017より古代小麦が混蒔されていて、今後は古代小麦の混蒔も進行する予定です

少しわかりづらいので解説します。
※数字は収穫年を表しています。

カムホ2016までは近代小麦のみ数種類混蒔されています。

近代小麦の特徴

  • 短幹で草丈が低い
  • 籾が薄くとれやすく脱穀されやすい
  • 収量性が高い

 

カムホ2017では古代小麦が1種類仲間に加わりました。

古代小麦の特徴

  • 長幹で草丈が高い
  • 籾が厚く強靭で脱穀がもの凄くされにくい
  • 収量性が低い
  • 小麦アレルギーの発症率が低い

世界は広く、上記の古代小麦の特徴にあてはまる品種は1種類のみではなく、少なくとも十数種類に及ぶようです。

今後はこの古代小麦の混蒔種類(主にスペルトの亜種)が増えていく予定です。

 

2つの次元の共有理論

近代小麦と古代小麦の特徴の違いから、興味深いことが出来そうだとわかりました。

着目したのは次の2点です。

1.近代小麦と古代小麦はDNA構造の違いから交配しない(しにくい?)と言われています。

2.籾の特性から収穫時~選別にかけて、混蒔されていたとしても近代小麦と古代小麦を容易く寄りわけることができます。

※脱穀機(コンバイン)の構造上、近代小麦に古代小麦が混ざり込む可能性はありますが、その量はごく僅かと推測されます。その逆に古代小麦に近代小麦が混ざり込むことは残留物以外の理由ではないでしょう。

この2点を利用して、近代小麦と古代小麦それぞれで混蒔を進めていき、混蒔された近代小麦と混蒔された古代小麦は混蒔され、同じ畑という空間で並行的にそれぞれの種の天然交配が同時進行していきます。

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(左)近代小麦 (右)古代小麦 草丈にかなりの差があります。

1つの空間で2つの時代の小麦を同時に栽培、それらを別物として収穫する試みは上手くいくのでしょうか?
検証には最低でも2年の年月を要しますので、気長に取り組んでいきます。

そして、その空いている隙間を埋める未来計画も同時に進行しているのが何よりの楽しみです。

新登場!bioカムホ2016使用のドックパン

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チクテベーカリーさんからbioカムホ2016使用のホットドックが新登場

カムホがふんわりやわらかドックパンになり商品化されました。
ホットドックになるのはカムホ初の快挙です、ありがとうございます。

 
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試作でいただいたドックパン。カムホ50%+ゆめきらり50%のハーフブレンド、ルヴァンリキッドレーズン液種

うちではオーガニックカットトマトとチーズの手抜きトッピングでしたけど、パンがふんわりやわらかジューシーでとても美味しいと評判でした。
しばらくドックパン、ドックパン(また食べたいの意味)とうるさかったです。

※新登場は11月4日のできごとです。気づくのが遅れたのとfacebook埋め込みに苦戦しました。餡バタが気になってたまりません。

 
https://www.facebook.com/bakerycicoute/photos/a.388219691327408.1073741829.277163649099680/710915255724515/?type=3&theater

新品種?不思議な小麦が育っています

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まだ名前のない小麦らしき麦

休閑地にポツーンと生えていた、今までに見たことのない草姿の小麦らしき麦の種をとっておいて蒔いたものです。

幾つかの偶然が重なって発見されました。
いったいどんな麦になるのか?冬を越せるのか?そもそも何故そこに生えていたのかも謎です。

大事にするあまり、融雪を兼ねて小麦のふすまを肥料として撒いてあります。

新発売!ファームブレッド type:bioキタノカオリ2016-100%

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カネルブレッドさんから発売中のbioキタノカオリ2016-100%-ファームブレッド

ファームブレッドとは全国の~、…う~ん、これはお店でぜひ直接聞いて欲しいです。
「伝えたいパン」「柔軟性のあるパン」とまとめていただいたのですけど、とてもそれだけでは言い表せない大きいものがあります。

いったい今まで自分は何を見てパンを選んでたんだろう?と気付く人がこれから増えるのかもしれません。

※これも掲載が遅れました。11月4日のできごとです。

精麦機リニューアル、面白いことができそうです

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新しい精麦機、受注生産のため注文してから40日後、忘れた頃にやってきました

今までは循環式精米機を使って小麦をピーリングしてたんですけど、米に特化した精米機で小麦を精麦すると、削るほど割れていってロスが多くなるのが悩みでした。
そのためピーリングは多くても2%程度に抑えていました。

米に対し麦が割れやすい理由

  • 米:内側(白米)が硬く、外側(糠)が柔らかい
  • 麦:内側(白粉)が柔らかく、外側(ふすま)が硬い

あと、元々麦には縦溝が入ってますので、なおさら割れやすいのでしょうね。

 
麦専用の割れない精麦機という代物をみつけてから、半年近く買おうかどうしようか悩んだんですけど、いずれ買うなら…と40日前に思いきって注文しました。
後押しは楽天のお買いものマラソンです。

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組み立て時間は約15分、ボディカラーは渋めの青紫で格好いいです

1度に精麦できる量が10kgと少ないのが玉に瑕ですが、手が出る価格なのはこの機械しかないのでしかたありません。

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精麦機の心臓部、砥石タイプなので石臼で表面から順にフスマを削りとっていくイメージで小麦は割れません

割れロスが出なくなる利点がとにかく素晴らしく、なおかつ10~20%のピーリングも可能とのことで夢が広がります。

この機械の能力を最大限に生かす革命的な企てはのちほど…。

自家培養酵母でもしっかり膨らむ!?業界の常識を覆すパン達

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bioキタノカオリ100%、bioカムホ100%、型焼きハードトースト
「~思いのほかかま伸びして歯切れよく香りのよいパンになりました。」
 

キタノカオリ100%+全粒粉酵母

  • 色づきよいです。
  • 歯ぎれよく口どけはよいです。

カムホ100%+全粒粉酵母

  • 香りよく味よいです。
  • 優しい甘みが乳製品?のようなミルキーな甘みです。

 

穂発芽小麦は「膨らまないベチャってなる」

これは今でも普通に業界(生産~加工)の常識です。

でも、重度の穂発芽小麦で常識って何?みたいに立派なパンに仕立て上げる職人さんが存在するのは、これまでお伝えしたとおりです。

そして、ここにきて自家培養酵母のエキスパートが登場しました。

まあ、みごとです。自家培養酵母での膨らみに感心するのもさることながら、作り手の表現力によって同じ粉でもこんなにも表情がかわるんだ、と改めて思わずにはいられないパン達です。

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今年の北海道は百数十年ぶりと言われるほど農産物にとって災難の年で、小麦も手痛いダメージを受けてますけど、それを補って余りある経験をさせていただいています、ありがたいことです。

スイスBDスペルツに降り積もる雪

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今一番大切にしたいスイスBDスペルツに雪が降り積もりました

日本で純粋にバイオダイナミック農法を実践されている方から受け継いだスペルツ小麦です。
長年かけ本当に苦労して北海道の気候に順応させてきた経緯を知っているだけに、絶対に成功させたい思いがあります。

この時期の積雪はまだ時期早々なので、通常であれば数日で解けてなくなるのですけど、万が一根雪になってしまうと少し困ります。小麦は土壌が凍結する前の積雪に弱いんですよね。

このBDスペルツ畑に足を踏み入れると、ふわっと優しい思い出が蘇ります。
オーガニックをやっていて一番良かったと思うことは、心が暖かくなることです。
※誤解のないように皆さん元気です。

50-50 カカカンパーニュ

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オーガニックキタノオリ50%、オーガニックムホ50%

異常な濃さのキタノカオリと、そこそこ無難なカムホをブレンドしたら丁度よくなるのかな?
そんな気持ちを知ってか知らずか…、もう作ってたんですね。

梱包してあったラップを解いた瞬間、濃厚な匂いが立ち込めました。
食べなくても美味しい旨いとはっきりわかる香り匂いです。

もう表現のしようがないです、「丁度よくなる」とか何をもって丁度と思っていたのか自分のことながらわかりませんし、もう「こういうもの」と思うしかありません。

パンって発酵食品なんだ、と最近つくづく思います。