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信じられないまさかの現実らしき麦生酛づくり


らしき麦ヨーグルトをそのまま放置、ずっと静かだったのに約2週間後に湧いてきました。

これが産膜酵母ならぬ野生酵母ならぬ、正真正銘の醸造的天然純粋酵母なのでしょうか?

約300年も昔の天然酵母純粋培養技術「生酛造り」を真似て、半信半疑どころか「らしき麦」を使って温度管理も適当にやっていたにも関わらず、教科書グラフ通りになって驚いてます。

教科書グラフは下記サイトをご参照ください。

生酛造り ←こちら

大七酒造株式会社さんより


(画像はイメージ)約2週間も変化なしで静かなままだったのに、酵母なんてもういるはずがないと思ってたのに。

特に謎はないです。上記サイトで解説されている通りでした。逆に通りだったのが不思議なくらいです。

米を使わず麦で、麹を使わず麦の甘さで、出来るのでないかと仮説を立てていたものの、まさか本当になるとはにわかには信じられません。


ビンの淵に付着していたらしき麦ヨーグルトに生えたクモノスカビらしきカビ。

クモノスカビは麦文化で麹カビのように使われる、デンプンを糖化して酵母の働きを助ける有用カビです。

これも信じられない現象でした。カビがいて生き残っていたのも驚きですけど、それが都合よくクモノスカビらしきカビでそれも純度100%です。

このクモノスカビらしきカビがらしき麦の糖化を促す麹カビの役割を果たしていたのでしょうか?

この後どう進めてよいのかわからなくなってます。グラフ通りならあと一週間放置なのでしょうか?そんなに長い間酵母が湧き続ける気がしないですけど、ある程度のアルコールが生成されないと乳酸菌が淘汰され酵母の天下統一にはなりません。

上手くいけばですけど、味はさておきどえらいパンが出来そうです。※らしき麦酒にするつもりは毛頭ございません。

薪ストーブ石窯で上火と下火を学びました


家庭での普通の調理(ガスコンロ)では下火しかないため、薪窯も最初は底を重点的に温めることを考えました。しかしそれでパンを焼くと底が焦げて上に焼き色がつきませんでした。そこで天井を温める事の大切さを知り今度は天井を重点的に温めるようになりました。

その権化がこちらです。薪ストーブの底は約300℃でそこそこ安定してるので、薪ストーブの底(以降上火)を天井にして下に石窯を作りました。石窯の底を温めるのは上火の輻射熱だけで充分だという理論です。

煙やススとも無縁のクリーンルームでピザ焼きも出来る万能窯。

上火約300℃、底約150℃、焼き10分、生地80g。

パンの表に小麦粉をふったため表の焼き色は不明、裏は白いままでした。

※上火(薪ストーブの底)の300℃到達時間は15分もかからない感じで良いのですが、石室の底が100℃以上に温まるまで1時間以上かかり輻射熱だけでは厳しいとわかりました。


薪ストーブの天板は火力最大だと約400℃で安定しているので、そこでレンガを温めておき石窯の底板として使う方式です。

上火約300℃、底約300℃、焼き10分、生地80g。

パンの表も裏もまあまあ焼き色でしたが、クープは開きませんでした。

※底板に使ったレンガは薄いため温度の低下が早く、パン裏を上手く焦がさなかったようです。レンガの移動は手間ですが余熱時間はかなり短縮されました。


レンガを温めていてふと思いついたドーム型の土鍋窯です。土鍋は約300℃まで空炊きで温めてます。

パンからの蒸気がセルフスチームになりクープが綺麗に開く理論です。

天井約300℃→約100℃、下火約200℃、焼き10分、生地80g。

パンの表は白いまま、裏はOKでした。

※土鍋の蓄熱が乏しいせいか天井温度の低下が著しく、10分後には約100℃まで下がってました。蒸気で冷やされたのもあったかもしれません。


セルフスチームを活かし土鍋ドームの温度低下を防ぐ本日の最終・最高到達点。

上火も下火もスチームもこれで完璧なはずです。

天井約300℃、下火約300℃→不明、焼き10分、生地80g。


(表)焼き色は表裏が揃ってて素晴らしい出来でした。

4度目の正直で絶対に開いて欲しかったクープは開いてません。窯伸びとやらもしてるようには見えません。

2次発酵の湯煎温度を48℃まで上げてしまったのと、あれこれやってて過発酵になってたかもしれません、生地が横にベロってなってましたから。期待が大きかっただけにとても残念でした。


(裏)クープは深くすればいいってものじゃないと学びました。

そんなに深くしたつもりはなかったんですけど。

連日薪窯を組み直しようやく完成に至りました


組んで火入れして組み直しの繰り返しで欠点を少しずつ補い、ようやく納得のいく形になりました。手や顔はずっとススで真っ黒でしたし、もう当分は石(ブロック、レンガ)を持ちたくない組み直したくない気持ちでいっぱいです。

薪(廃材)の残りがもう少なくて薪を節約するためにも燃焼室はあまり大きくせず、炎道の通りを工夫して燻る事がなくなり、可動ドッキング式も取り入れてコンパクトに、煙突で煙を漏らさず倉庫外に排出出来るようになりました。


空気の流れが悪くて燻りだすと煙とススが猛烈に発生するため、不完全燃焼を無くして煙とススの発生を極力減らすのがこの2日間の課題でした。

ロケットストーブ方式も試しましたけど、燃えは勢い良いものの細かい木をこまめに入れてられないしで、結局は薪ストーブと同じような方式になりました。

どうやら排気口以上に吸入口が広いと良くないようなのと、炎や煙は滑らかに流れたいようです。


1キロのカンパーニュだと高さが足りないかもしれませんけど、あまり欲張らずにまずは小さいものから格好よく焼けるように牛歩のごとく進みたいと思います。

薪窯に惹かれる気持ちがわかってきました


まともなパンが焼けない前日の薪窯の欠点を改良すべく新たに組み直しました。

設置場所に悩んだあげく可動式にしました。


(←)焼成室、(→)燃焼室、可動式はメンテナンスしやすくて便利です。


神聖なる初火入れ、横サラマンダー方式。

コンパクトにまとまってるのは良いのですけど、全体的に高さが足りないようで、いまいち熱気の通りが悪いです。煙突を付けたり試行錯誤したのですが、どうにもくすぶってる感じが直りません。


くすぶる火を眺めつつ寝転がって途方にくれてたのですが、寝ててもしょうがないので重い腰を上げて、再度新たに組み直しました。

ひときわ大きくなった石ストーブ完成。


やっぱり高さに余裕があると伸び伸び燃えてくれますね。


炎が流れ込む様子が美しいです。


何でこんなに美しいと感じるのでしょうか?


どのくらい熱すればいいのかまだよくわからないので、適当な頃合いに燃焼室奥の熱気の流入口を閉じてパン焼きに入りました。前回の失敗、スス対策はこれで万全です。


窯入れ時、天井250℃、床230℃、焼き時間15分。

生地は前日夕方捏ね、常温オーバーナイト&オーバーデイ、スペルト、手につくのが嫌だから加水50%、期限切れとかち野酵母3%。


床230℃でも15分なら焦げないんですね。上も下もいい色してます。糖分残ってたんですね。

もう少し改良は必要でしょうけど、これでとりあえずはパンを焼く設備が整いました。

この薪窯の大きさでは40分も温度は保てないでしょうから、まずはミニチュアカンパーニュを目標にしようと思います。

ちなみに30分後で、天井180℃、床150℃、どのくらいのカンパーニュが焼けそうですか?

薪ストーブの調子が悪くて急遽薪窯を作りました


まずは基礎部分、燃焼室から。

自家培養酵母が上手く行った時のために中華饅頭の練習でもしておこうかと思いたち、期限切れのとかち野酵母とスペルトで生地を捏ねて保温したまでは良かったのですが、気流のせいか薪ストーブの煙突から風が逆流してきて薪ストーブが使い物にならなくなってしまいました。

それで途方にくれて猫部屋で寝転がっていたのですが、過発酵になる前にやるしかないと急遽薪窯を作ることにしました。


もう何年前になるでしょうか、薪火野×pirkaamam(薪窯)研究室が今となっては懐かしい思い出です。

その時の経験で薪窯の理屈はわかっているので、組み立てはお手の物です。

焼成室の底板を一応綺麗に拭いておきました。


とりあえず入る本能。


過去の経験から上熱の大切さを学んでますので、焼成室は必要最低限の高さにしました。


ここまでが前回までの復習です。奥行きを持たせる改良を施しました。

よもやあの時の続きを今日する事になるとは。


神聖なる初火入れ、熱気は予定通りに流れているようです。


調子にのって廃熱を余すことなく利用するための3階を作りました。焼き芋用として。


とっくに過発酵だったはずの生地を2次発酵してます。猫の食器をお借りしました。

まだごはんの時間じゃないのにみんな寄って来てたのは、これ(食器)のせいだったんですね。もちろん念入りに洗ってますよ。


初窯入れ、上火約170℃、下火約200℃。一度にたくさん焼こうと思えば焼ける縦長仕様。


約15分後、びっくりススだらけ。

考えてみれば、煙突の中で焼いているようなものですから、当たり前と言えば当たり前でした。

途中で薪を追加して煙モクモクだったのも良くなかったのでしょう。


ダッチオーブンに入れてスス対策しました。

蒸気が抜けなかったようで、思いがけずここで中華饅頭が実現しました。

下火が強かったようで饅頭の底はカリカリでした。


上火約400℃、下火約300℃。

もういっその事、ピザみたいにエジプト直火でいいんじゃないかと試したら、まあまあ上手くいきました。

いつの日か、皆さんのように立派なカンパーニュが焼ける日を夢見て、窯の手直しや何から何まで頑張ろうと思った有意義だったのか無駄だったのかわからない一日でした。

ついに最終「カビ」の項に突入しました


ピリカアマムミリングフラワーTA150

酵母は仕込んで待つのが仕事になっていて手持ち無沙汰なため、カビの項を並行複進行で進めたいと思います。

酵素(アミラーゼ) → 細菌(枯草菌、乳酸菌) → 酵母(イースト) → カビ(麹)

ようやく、、長かった。。

おなじみ日本の「米麹」は(菌の)天然(野生)採種が難しいようですので、基本的に(菌は)天然(野生)由来な麹の元祖「餅麹(もちこうじ)」を手始めに試そうかと思います。

餅麹(もちこうじ)とは

東アジアの酒 風土と文化により育まれた、各地域固有の発酵文化

月桂冠さんより

調べるとどうやら麦文化には餅麹の方が相性が良いみたいです。と言うか、麹は元々は麦で作るものだったようです。確かに漢字の「麹」はしっかりと麦偏ですよね。

餅麹は生の小麦粉で作るらしいのですが、水で捏ねて放置するだけで本当に上手くいくのでしょうか?

「強力なアミラーゼ」「タンパク分解力が弱い」と聞くと「餅麹」にも俄然興味が湧いてきませんか?パンの膨らみを損なわず甘くなるなんて虫が良すぎるようにしか思えませんけど。

生酛(きもと)で脳内一色、何も手につかない2日間


酒母ならぬパン母を作るにあたり、仕込んですぐの初動(温度)が大切だと知りました。

まず最初に「硝酸還元菌」の作り出す「亜硝酸」により酵母の早沸き(はやわき)を防ぐために低温にしてます。

日本酒の醸造に関心が行ってしまってるようですが、あくまで目的は天然(野生)酵母の自家純粋培養です。

捨て継ぎすれば硝酸還元菌のステージは必要ないのかもしれませんけど、せっかくなのでちゃんとやります。

無駄にしないように雑味を出さないようにする技術なんですよね、本当に素晴らしいと思います。


らしき麦がきTA200、らしき麦種。

どうやら長丁場になりそうなので、数を打てば当たるようにビンを追加購入して「毎日1仕込み」するようにしました。

らしき麦もろみは「がき」にするだけで麦芽糖のように甘くなり便利です。そのため麹は使ってません。おっと、あくまで目的は酵母でありパンです。ビールもどきや日本酒もどきにするつもりは毛頭ございません。そもそもお酒を飲む習慣がございません。

備忘録

風美海国さん「2 章 雑菌を追い出そう」が子供対象の語り調で素人にとってはとても分かりやすかったです。「1 章 基本ルール、コモンパス」の中の「自然から酵母を純粋分離する方法」で希望が見えました。

2 章 雑菌を追い出そう 

1 章 基本ルール、コモンパス

0章 最初のお酒 

3章 お酒の社会学

風美海国さんより

日本酒コンシェルジュ通信さんのインタビュー記事が「亜硝酸」「硝酸還元菌」を理解するきっかけになりました。

3. 山廃造りは微生物のバトンタッチから|不老泉 上原酒造杜氏・横坂安男さんインタビュー

日本酒コンシェルジュ通信さんより

大七酒造さんの「生酛造り」の説明でぼやけていたイメージの輪郭が見えました。

生酛造り

大七酒造株式会社さんより

蔵元駄文Ⅱさんの「酵母無添加の生酛ができるでしょうか……?1~6」これが素晴らしかったです。プロの方の実践と専門的な解説で、理論的にほぼ理解した気持ちになってます。疑問のモヤモヤがほぼ解消されイメージがはっきりしました。菌の世界が目に見えるようです。

酵母無添加の生酛ができるでしょうか……?

酵母無添加の生酛ができるでしょうか? 2

酵母無添加の生酛ができるでしょうか 3

酵母無添加の生酛ができるでしょうか? 4

酵母無添加の生酛ができるでしょうか 5

酵母無添加の生酛ができるでしょうか LAST

蔵元駄文Ⅱさんより

とにかく甘酸っぱければ良いのではないか?


らしき麦茹で蒸し、らしき麦粥、らしき麦α(アルファ)、と呼び名が定まらずに紛らわしかったですけど、小麦粉(らしき麦)を水でゆるく溶いて熱したものを「蕎麦がき」に習って「らしき麦がき」に統一しようと思います。

まあどうしてもいい話ですみません。

糖分さえあれば酵母はしぶとく生き残るらしいので、糖分が無くなる前(まだ甘味の残っているうち)に初代「らしき麦がき」から2代目「らしき麦がき」へ継いでおきました。何故かわかりませんけど初代が白く見えてます。

この手順はヨーグルト(乳酸菌)の項からもう何度も繰り返して手慣れたものですが、どうしても初代は雑菌味がバラエティーに富むようで生菌食には向かないように思います。


無農薬伊予柑4日目、炭酸は少なめ酸っぱ苦いです。昼夜常温で4日目まで置くと匂いに腐敗臭が僅かながら混ざってくるようです。

雑菌対策としてpH(ペーハー)を下げるための乳酸(菌)利用なら、最初から酸っぱい果物で良いような気がしてます。

糖分も果物の果糖が理に適っているような気がしてます。

とにかく甘酸っぱければ何でもいいような気がしてます。

感動を呼ぶパンを求めて醸造的純粋酵母への挑戦


ノア8 Misch #pirkaamam#bio#organic

一昨日の大雪で春の陽が遠のいたノア8ミッシュの圃場、かなりパーフェクトな自然栽培です。


ところで「風美海国」さんのホームページの「 ちょっと詳しい 世界の酒作りの基礎知識」の「第2章 雑菌を追い出そう」を「酵母 **」で検索してて見つけて前後の章も読んで、乳酸菌や酵母の謎だった部分がかなり理解できました。素晴らしい情報を誠にありがとうございます。

感動するパンは感動する酵母から、パンとお酒は切っても切れない関係のようです。

と言う訳で興奮冷めないうちに、甘いが酵母のキーらしいので、甘さが特徴のらしき麦を改めてα(アルファ)化で甘くしました。茹で蒸し方式からガラス瓶直火に合理化してます。


70℃以下になってからスペルト麦芽を加えて麦芽糖化でさらに甘くします。


こちらは「スペルトルヴァンそぼろ」、常温で置いておいたら何故かヨーグルトの匂いが強くなってました。※上記のHPでこの理由も後でわかりました。


乳酸菌を早く優勢にするために、ヨーグルトの匂いの「スペルトルヴァンそぼろ」を加えました。

何しても酸っぱくなるので落ち込んでましたけど、それであってたんですね。

まずは「苦いくらいに酸っぱくする」のが当面の目標です。

大自然から醸造用酵母だけを育成した「もと」は本当に完成するのでしょうか?

酵母なんてどこにでもいるのではないか?


「小麦粉と水を捏ねたもの」を豆パン?にしようかと思って一晩水につけてそのまま3日経ってしまった黒豆。

なんかシュワシュワしてきました。


これは!と思ってスペルト小麦粉と黒豆微炭酸水を混ぜておきました。

黒豆微炭酸水は炭酸の刺激と黒豆の味がありました。酸味はなし。


翌日のお昼ごろ生地の味見をすると酸っぱくなってたので、急いで焼いて食べちゃいました。

混ぜたり粉を足したりしてたのに酸っぱくなるのが何故か早かったのと、よくわかりませんけど酸っぱ苦かったように思います。気泡は殆どなかったです。


金時豆4日目、いまいち発泡が弱いようです。

黒豆と金時豆はそれぞれ単品で煮豆にしていただきました。豆パンになるのはまだ当分先のようです。