カテゴリー: キタノカオリ

新麦4種での試作パン、ピッツァの食べ比べをしました


今回カタネスタッフさんのお力添えで、収穫したばかりのキタノカオリ、スペルト、ノア6、ヂュラムでのパン、ピッツァ試作食べ比べをしました。

生地づくりについての感想

吸水率 キタノカオリ>スペルト=ノア>デュラム

同じ水分量の時の生地の硬さ キタノカオリ>スペルト>ノア>デュラム

スペルト小麦について
生地がミキシングでつながりやすい
発酵中に酵素が働くのか生地がゆるむ(最初に水を入れすぎるとダメ)

デュラム小麦について
生地がミキシングでつながりにくい


左から春よ恋&スペルトのフォカッチャ、デュラムのピッツァ、スペルトのピッツァ、キタノカオリのピッツァ、ノアのピッツァ。

一昨年の種まきからの念願が叶いました。貴重なご試作ありがとうございます。

ノア6の生地が柔らかく膨らんでいて食べやすくピッツァ用途としても高評価をいただきました。と言っても、ノアにはキタノカオリもスペルトもデュラムも含まれていますので、キタノカオリもスペルトもデュラムもみんなが美味しいお陰だと思います。

肝心のデュラムに期待していた特別な美味しさはありませんでしたが、ピッツァ用途として美味しい小麦でした。

キタノカオリ2019の収穫を無事に終えました


キタノカオリ2019 #bio#より自然な栽培#pirkaamam

収穫前のぐずついた天気で気苦労したものの、結果的には連日の夏日で条件よく収穫を終える運びとなりました。

収穫量はノアと同じく見込みの約半分程度と残念でしたが、無事に収穫できただけ良しとしましょう。

カタネスタッフさんがちょうど農場体験に来られていて、安全厳守の上でコンバインに同乗してもらいました。

都市部のパン職人さんが農村地区で小麦のコンバイン収穫をするシーンにまさか立ち会えるとは、効率を求め合理的に分業化しその中で我先に他の人より待遇のいい仕事に就こうとする時代は今もそうですが、もっとこう何かもっと良い社会システムを実現出来る可能性を人は秘めているような気がしました。

大阪のブレッドハーモニーさんにキタノカオリの草取りをしていただきました


気温30℃近くの炎天下でキタノカオリ2019の手取り除草体験

大阪市(枚方市)からブレッドハーモニーさんが農場に来られました。

ブレッドハーモニーさんはビオの小麦を使い、天然酵母や石臼自家製粉もされている、全国でも大阪でも稀有なベーカリーさんです。

一番暑い午後2時から約2時間程かけ汗だくでダイオウをバッサバッサとひたすら斬る作業、無心になれたでしょうか?

除草剤を使用しない無農薬の小麦をお使いになる方は、こうした見えない苦労のもと安心の小麦が提供されていること、H富さんのことを少し思っていただければ、炎天下の作業が報われると思います。

大阪の方も全国の方も頑張っている、思慮深いパン屋さんを何より優先して応援してください。

どうぞ宜しくお願いいたします。

野うさぎのための小麦畑


キタノカオリ2019 #ピリカアマム#pirkaamam

野うさぎの大好物、シロカラシがいっぱいです。当たり前ですが、これ全部うさぎに優しい無農薬、オーガニックです。
(一面に見える茶色く枯れている茎がシロカラシの茎です)

この奉仕の心がいつか野うさぎに届くでしょうか?いつか逃げずに抱っこさせてくれるでしょうか?


キタノカオリ2019 #ピリカアマム#pirkaamam

それはさておき、今年のキタノカオリは想像していたよりも、もっと元気いっぱいでした。

積雪が少ないと小麦にとっては良いと、わかっていただけたでしょうか?

玄小麦の販売は一期一会システムで行なっていきます


キタノカオリ2019 #organic#bio#より自然な栽培#pirkaamam

玄小麦の需要の伸びが思ったより大きくて、来年の7月末の収穫までどう在庫を持たせようかと最近はずっと悩んでいました。

・・・
ここ数年、日本では未だニッチな有機・自然栽培、ましてや粒のままの玄小麦を販売力のない個人の農家が何とか売っていくために、ヤフーショッピングに出店したり、慣れないブログで伝える努力をしてきました。

継続は力なりとはよく言ったもので、自家製粉で隠れた努力をされているベーカリーさんと知り合う機会が増え、紹介していただく機会も増えたことで、玄小麦の需要が伸びたことにはたいへん感謝しております。
・・・

今のペースで予測すると7月まで在庫がもたない、使っていただいているお店は通年供給を望むのが当然だと思うので、どう在庫を持たせようかあれこれと考えるようになり悩むようになったのですが、解決策はどうしても悪しきものとなってしまいそうでした。

今まで使っていただいていた方を優遇する方針だと、これから石臼を導入し希望をもって新規開業する方を拒絶(目の前にものがあっても売らない)することになります。
どこで線を引くか、どう差別するか、を今後ずっと考え実行することになります。
ブログの更新を最低限にし、伝える努力や販売の努力を止め、お世話になっている方々のパンの画像を載せることを止めました(宣伝効果が凄いので)。これが結構辛いです。

・・・
おそらくそこまでしても結局は7月までは持ちませんし、因果応報的に考えても、双方にとってあまり良くない気がしてなりません。

頭の中、心の奥底を全て文章で表現することが出来なくて申し訳ございません。
どのような方がどのような想いで使われているのか使おうとしているのか、過去と未来を含め、全てを理解することが出来なくて申し訳ございません。

せっかくの自然な農産物ですので、自然に添った方法、平等に順次分け合えるような一期一会システムにご理解いただけると幸いです。
(※極度の買い溜めはお控え願います。お取り置きは一切いたしません。)
今後とも宜しくお願いいたします。

キタノカオリ vs シロカラシ


キタノカオリ2019 #organic#より自然な栽培#pirkaamam

休閑シロカラシのこぼれ種で、キタノカオリよりシロカラシの方が旺盛になってしまいました。
もう10年以上もシロカラシと付き合ってきて、こんな事はなかったんですけどね。

よくもまあ毎年毎年キタノカオリに困難が続くもんだと感心すると共に、小麦全般に言えるのですが困難慣れしてきたせいか、あまり困難を困難と感じなくなってきてます。

きっとそのうちにいい事あるでしょう。

おそらく美味しいで言えば究極の小麦粉、安定供給は絶対に無理です


ノア2018 → 月とムギさん → NY Muffinさん

ノアでのマフィン、月とムギさん、NY Muffinさん、ありがとうございます。

キタノカオリっぽいしホクシンぽいし古代小麦っぽい、いつものノアです。


キタノカオリ2018 → 月とムギさん → NY Muffinさん

本能に訴えかける美味しさきました。

ひょんなことから誕生?したキタノカオリの特別な粒と粉。
月とムギさんがあの場にいなければ捨てられていたでしょう。

美味しい小麦粉を捜し求めている方は数多くいらっしゃると思いますが、極論(私見ですが)を言えば、青粒→成熟粒(普通の粒)→発芽粒の中で、一番味気ないのが成熟粒(普通の粒)、美味しいのは青粒、旨いのは発芽粒です。

しかし今年のキタノカオリも散々でしたが、転んでもタダでは起きない小麦ですね。

キタノカオリ定めなき世の定めかな


キタノカオリ2019 #organic#より自然な栽培#pirkaamam

綺麗に生え揃ってまずは一安心です。

キタノカオリ
登録番号:11095(登録日:2003年3月17日)
育成者権の存続期間:20年(満了日:2023年3月17日)

ホクシン
登録番号:4949(登録日:1996年3月18日)
育成者権の存続期間:15年(満了日:2011年3月18日)

ホクシンは育成者権の期限切れで、誰でも自由に種の譲渡が出来るようになり、作付けの殆どが後継の きたほなみ に置き換わったものの、今でも栽培は続いています。

キタノカオリも2023年以降には、誰でも自由に種の譲渡が出来るようになるだけです。

多くの在来品種と同じく、新しい魅力のある品種に生産者含め心移りしていくのは世の常です。

「キタノカオリ」の種まきをしました


キタノカオリ2019 #bio#より自然な栽培#pirkaamam

美味しさで言ったらもう世界一じゃないのか、ここまで職人さんを魅了する小麦はもう現れないのではないのか、惜しむらくはあまりにも収穫期の降雨に弱いこと、その儚さ苦悩がまた魅力となっているのも皮肉な話です。

頭で考えたら、経済面を考えたら、生産者として経営者として倍の値段で売れるならともかく、絶対に栽培してはならない品種です。

でも、何がそうさせるのか栽培している人がいる、世の中不思議ですね。

儚い希望、きっと今のままでは自然栽培キタノカオリは消えて無くなります


【オフイビラ】
キタノカオリbio(全粒粉) 100%、水80%、松前の塩2%、ルヴァン種30%(ノア全粒粉)

オフイビラ源吾農場さんの自然栽培キタノカオリ使用、新鮮なベーカリー製粉での極上のパンです。

なんで消えちゃうか?
自然栽培キタノカオリの生産者手取り小麦品代が通常有機小麦と全く同じ、それも栽培しやすく多収かつ穂発芽のリスクも圧倒的に少ない「きたほなみ」と全く同等(価格上)とされているからです。
それなら「きたほなみ」を栽培した方がいいですからね。


【フルーツブレッド】
オフイビラ+クリームチーズ15%、レーズンbio、クルミ

さすがキタノカオリと思わざるを得ない美味しさです。
もちろん職人さんの腕が超一流だからなのは言うまでもありません。

オーガニックの小麦粉として絶大な人気を誇るキタノカオリ、多くのパン屋さんでは希少すぎて入手困難なのですが、それほど希少で人気だとしても生産者には何のメリットもないどころかリスクのみが重く圧し掛かります。
それなら「きたほなみ」を栽培した方がいいですよね?


【黒千石と大豆とクリームチーズ】
オフイビラ+クリームチーズ15%、黒千石、大豆

このパンはもの凄く美味しくて止まりません、これ考えた人は天才です。

何が良くて、悪くて、誰が得して、損して、あまり考えると疲れるだけで解決する訳でもなく、結局いち抜けたで傍観するのが一番の得策となるのですが…。

そうは言えども、もういいやそれでもいいやと自然栽培キタノカオリの種を去年の秋に蒔きました。けども、オフイビラ源吾さんと会うたびに「どうしようか?」と話しています。