イタリアピザ用小麦
北海道で越冬できるのか試験栽培しています。
パン用とピザ用小麦の違いがいまいちわかりませんが、ものは試しです。
種として高値で売るからには、品種名を明示するのがフェアな気はしますけど・・・。
イタリアピザ用小麦
北海道で越冬できるのか試験栽培しています。
パン用とピザ用小麦の違いがいまいちわかりませんが、ものは試しです。
種として高値で売るからには、品種名を明示するのがフェアな気はしますけど・・・。
(左)濃縮熟成キタノカオリ100%の黒糖入りファームブレッド
(右)熟成カムホ100%の黒糖入りファームブレッド
同じ製法で2つ並んでると、どうしても「キタノカオリ vs カムホ」の勝負になってしまいました。
カムホも味の濃い方なんですけど、それすら地味に感じるキタノカオリの天晴れな濃縮っぷりが際立った感じです。
キタノカオリの方はもう「甘い」とか「美味しい」じゃないんですよね、的確な表現は「旨い」なんです。
キタノカオリの断面、届いたのはもっと膨らんでいました
よくよく考えてみると、いくつかの要素が上手くかみ合った時に、こうした神がかったパンになるんだなあと…。
また食べてみたいと思うのは、見た目じゃなくて味なんだと思い知らされたパンでした。
貴重な体験をありがとうございました。
2008年に収穫した8年前の無農薬・無化学肥料のキタノカオリ100%使用
そんな古い小麦、どこにあったんでしょうね?
基本的に製粉した粉が流通する時には、新麦をアピールする目的以外で、原料小麦の収穫年をあえて表示することはありません。
一般流通での理由はわかりませんが、自分で製粉、販売を少しやってみた経験から言うと、新物が出た時点で手元にある在庫は古物になってしまいますので、新しさをアピールした販売方法をしていると、古物の在庫を抱えたときに困る事になるのではないかと感じました。
収穫祭としてのイベントで新麦をアピールするのは、農産物を知って貰う機会としてとても良いと思いますが、「古麦=劣る」の図式で誤解されることのないようにフォローも忘れずにお願いしたいところです。
農産物は気候による不作などで収穫量が激減する場合もあり、食糧の安定供給を考える上で数年分の貯蔵は必ず必要なものです。理想は一人ひとりが自覚と思いやりをもって古い物から順に減らしていく事なのではと思いますが…。
そうは言っても自分もわがままで誤解がちの消費者の一人です。
「新しい=美味しい」のイメージがありましたけど、実際はどうなんでしょう?
ひょんなことから8年前の無農薬キタノカオリで焼いたパンを貰い、実際にそこから学ぶ機会をいただきました。
古い味がするのかな?と直前まであった勝手な決めつけは、ただの無知だったんだと教えられる、古い味などどこにもないとても美味しいパンでした。
8年前の小麦はさすがに古すぎだと思いますけど、言われないと(ても)違いがわからない程度で、2~4、5年前のものなら尚さら劣化していないどころか、産年度による風味の違いを考慮すると「数年前の小麦の方が美味しい」なんて事もありそうです。(保管状態が悪いのは論外とします。)
冷凍庫に冷凍保存してありました、写真残せてよかった。
収穫後に急いで選別し、玄小麦をお送りして試作していただいたものです。
穂発芽のキタノカオリは全く膨らまないと以前からよく耳にしていましたし、パンの膨らみ指標といえるアミロやFNの分析数値は軒並み半分以下。
半ば諦めの気持ちで玄小麦を送り、きっと悪い感想しか聞こえてこないと待つこと数日…。
ほんと玉手箱ってこういうものなんですね、開ける時もどきどきしますけど、そのパンを見てから、今年のキタノカオリでもいける!と気持ちと身体さえも軽くなったのを覚えています。
だって極低アミロで尚且つ全粒粉100%で、膨らみが少し弱いとはいえ立派なパンになってるんですよ?
肝心の味に関しては、通常時のパンとは別のジャンルになっているのかなと、発酵熟成系食品のように味が濃くなったりコクがでてたり、匂いが魅惑的になってたりします。
あと、ほんの僅かな苦味を感じられる場合があったりなかったりしますし、その辺も含め好みが別れる所なのかなと思います。(ちなみに後味のエグ味はありませんでした。)
感謝の気持ちでいっぱいです、いつもありがとうございます。
自然乾燥で収穫を待つ有機ユキシズカ
小粒品種は小さい鞘が鈴なりになります
小粒で納豆用に最適ですが、炒って きな粉 にするのもよいでしょう
市販の納豆パックを洗って、茹でた大豆を詰めて、市販の納豆を何粒か混ぜて保温。
炒って粉にするだけです。
有機農産物は普通のものと比べ、香り高く味濃く美味しいのが特徴です。
この機会に試してみてはいかがですか?
穂発芽した低アミロの小麦粉は膨らまない、パンにならない。
そんな「常識」はどこへやら、しっかり膨らんでパンになっています。
それも「最も穂発芽に弱く、低アミロになりやすい」と言われているキタノカオリでです。
登熟期における過去最高の日照不足からの不稔や未熟粒の多発、さらに追い討ちとして収穫期の長雨による過去最高の穂発芽(この時の穂発芽はまだ青い穂から穂発芽する異常な穂発芽でした)、まさに踏んだり蹴ったりで止めまで刺された感のある、世紀に1度レベルのキタノカオリでです。
何が何でも穂発芽させると天の意思すら感じた天候でしたが、その結果こうしたパンを産み出したとすれば、きっとそこには何かあるのだろうと、美味しいパンを食べながら思わずにはいられません。
美談?ばかりでもあれなので…、軽い穂発芽程度であれば製パン性は劣るものの甘味がまし美味しくなりますが、今年のキタノカオリのように重度の穂発芽で天然熟成クラスになると旨味まで出てきます、でも、少し後味にエグ味が感じられ良いことづくめでもないようです。
紹介したパンは勝手に名付けてm.kブレッド(仮)、勇者を讃えています、作っていただきありがとうございます。
パンの具材として大定番のクルミとレーズン、なんでそんなに相性がいいのか常々不思議に思っていました。
ふと小麦畑を見回すと、理解うんぬんではなく納得できる光景に出会います。
畑の周りにある野生のクルミの木から落ちたクルミの実
畑の周りにある野生の山ブドウ
なんでこんなにも都合よく揃っているのかわかりません、こうした光景を見ていると、もっと違う不思議を感じるようになります。