カテゴリー: 大豆

スペルトの枯草菌を利用して納豆は出来るのか?1


どうやらパン酵母を野生株から自家培養してちゃんとしたパンにするのは、意外とかなり難しい事がわかりました。

よく違いのわからなかった「酵素」と「酵母」と「~菌」はそれぞれ違うんですね。

それでまず手始めにズブの素人でも出来そうな、納豆菌(=枯草菌)の培養をしてみようと思い立ちました。

スマホで調べた先人のマニュアルを有難く拝見しながら、どうせなので少しアレンジを加えようと思います。

稲ワラの枯草菌を利用した納豆作りが有名ですが、同じイネ科の小麦にも枯草菌はいるはずと仮説を立てて、ワラにいるなら殻にもいるはずと更なる仮説を立ててからスタートしました。

沸騰したお湯(100℃)で茹でると枯草菌以外の雑菌が死滅するそうですので、スペルト殻をゆがいてからチャーハンのように炒めました。茹でてから水分調整するより、洗って炒めた方が楽だと気が付いて作業途中で進化しました。

しっかり100℃の熱を通すため過剰な水分を飛ばすため念入りに炒めました。フライパン表面は100℃を軽く超えているはずで雑菌はおろか枯草菌にもダメージがあったかもしれません。


その辺にあったダンボールカムイで作った容器に、スペルト殻チャーハンを入れて、同時に茹でていた無農薬大豆とよみずきを入れて、スペルト殻チャーハンでとじて蓋をしました。

確実に納豆にするために、稲ワラで大豆を包み込む藁苞納豆の模倣バージョンです。


上手く行った場合、将来納豆菌を継いでの無限納豆を視野に入れ、容器そのものに納豆菌を定住させるバージョンも茹で大豆が余ったので試しておきました。

確実に納豆にするために、スペルト殻大豆ミックスチャーハンにしておきました。


仕込んだものを熱いうちに、あり余るスペルト殻を活用した保温ボックスに入れます。


どさっとスペルト殻をかぶせて、あとは猫のお家が20℃設定なのでそこに置いておきます。

おまえら夜中にいたずらすんなよ!

2020年産有機大豆の収穫を無事終えました


とよみずき2020 #pirkaamam#bio#organic

約一週間晴天が続き、収穫を無事に(昨日)終える事が出来ました。

収穫量は例年より多く豊作かと期待しましたが、虫食いが例年よりかなり酷くて、結果的にはしょんぼり残念な気持ちです。

大きなシロザ(アカザ)やイヌビユが収穫機(コンバイン)に詰まり、その都度コンバインから降りて手にすり傷をつけながら搬送部から取り除きました。

後部から煙がモクモクと立ち上った時は、年に数日しか稼働しない保険なしの一千万円近いコンバインが燃えてしまうかと思いました(ベルトがずれただけでした)。機械は肝心な時に壊れるもの、これが飛行機嫌いの一因かもしれません。

週間天気予報、明日の天気を一日に何度も調べて、雨が降らないように祈り、機械類が壊れないように祈り、怪我をしないように祈り、誰にも何事もないように祈りながらの、土作り~種まき~除草からの集大成であるストレスマックスの収穫を終え、虫食いにしょんぼり。殺虫剤を撒く気持ちがわかるような気がしました。

どうでもいい事ですが、生ぬるい夢や希望、願いや祈りを語る人がもしいれば、本当の祈りとは何かを教えてあげたいくらいです。

今日は一通り見回りして、シロザの大木群を見ながら、自分の事ながらよくやったとしみじみ思いました。

毎年、次の大豆作に向けて自家採種分を出荷せずにある程度残すのですが、このご時世とこの結果のせいなのか、全くそんな気持ちになれないのが不思議です。

よく何年もやってきたと今頃思います。もうやるだけやったのかもしれません。疲れているだけかもしれません。

明日から約1~2週間は大豆の収穫に集中します


とよみずき2020 #pirkaamam#bio#organic

8月までは気温が高く推移し収穫が早まりそうな気配でしたが、9月に入ってからは雨天曇天低温と梅雨のような天候が続き、結局は去年と同時期の収穫になりそうです。

しばらくの間、大豆の収穫が終わるまでそちらの方に気持ちが集中してしまいますので、玄麦出荷の方はスムーズな対応が出来ないかもしれませんが、ご理解とご協力を宜しくお願い致します。

アカザを増やしてはいけない理由


ユキホマレ2020 #pirkaamam#bio#organic

大豆のお陰で小麦の収益が低くても経営が成り立っています。

小麦でシロザ(アカザ)を増やし、大豆の除草作業に支障が出るのはあってはならない事です。


ユキホマレ2020 #pirkaamam#bio#organic

この圃場には春小麦を作付けした事がなく、シロザ(アカザ)の種密度は低いはずなのですが、干ばつがカルチ(機械除草)作業に影響を及ぼしてこの状態です。

小麦そっちのけで連日大豆のシロザに付きっきりです。これでもっと雑草(シロザ)の種が多かったらと思うとぞっとします。

ほとほと懲りてしまったので、再発を防ぐため今後はきちんとアカザ(シロザ)対策をしていきます。

一体何をやってるんだろうと思う時があります


とよみずき2020 #pirkaamam#bio#organic

コロコロ変わる雨予報に振り回されつつも、無事1回目のカルチ(機械除草)作業を終えました。

発芽しかけの時に5cm以上もの土を上からぶっかけてます。常軌を逸してると思われようが、そうでもしないと雑草を抑えきれないから、やもなくそうしてるだけです。

何から何まで気を遣い体力も余計に使う有機・無農薬栽培を、よく今までやって来れたと今日は特に思いました。※一日に14haはさすがに疲れたのかネガティブになってます。

ふと思えば、「とよみずき」は豆腐に向く大豆らしいですが、「有機とよみずき」の豆腐を見たことは一度もないですね…、いつか一度はお目にかかりたいものです。欲を言えばネガティブが吹っ飛ぶくらい浴びるほど「有機とよみずき豆腐」を食べてみたいですね。出来れば今日みたいな疲れた日に。

2020年産有機大豆の種まきを終えました


とよみずき2020 #pirkaamam#bio#organic

終日風の強かった14日から穏やかな気候の15日にかけて大豆の種まきを終え、昨晩は疲れ果てて昏睡してました。

大豆はブログにはあまり登場しませんが、数年前の「豆屋になる」連呼以来、今や輪作や収益面で大切な基幹作物となりました。

大豆の自給率は7%で小麦の自給率12%を遥かに下回ります。

日本の食卓には欠かせない大切な大豆食品、健康や環境により配慮した有機国産大豆へのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

ピリカアマムの有機大豆はアグリシステムさんからご入手いただけます。※直接販売は行っておりません。自然栽培ですが一般有機栽培価格でのご奉仕です。

来春の種子用に「とよみずき」を転選機にかけました


とよみずき2019 #有機JAS認証

丸い大豆は傾斜したベルトコンベアをコロコロと転がすだけで、偏平粒や割れた粒、莢や茎、石なども綺麗に取り除けます。


転がってしまう少々の虫食いは残りますが、転選機だけでここまで綺麗になれば十分でしょう。

自家採取としては上出来ですので、このまま来春まで保管しておきます。

・・・
ところで、農家直接買い付けの場合、この大豆をお譲りする価格の計算をしてみましょう。

この種子用にするための大豆をお譲りすると、その分新たに種子を購入しなくてはなりません。

参考までに今年購入した「とよみずき」の種子は、30kgで23,220円(税込)でした。1kg=774円です。来年の種子の価格がどうなるのかはわかりませんが、最低でも増税分の値上がりはあるとして計算を進めます。

1袋20㎏で計算します。
774+2%=788(大豆1kg)、788×20kg=15,760(1袋大豆代)

通常小分け料金の一般的な価格としてキロ100~200円、良心的に100円で計算しておきます。
15,760+2,200=17,960

梱包資材代を100円にしておきます。
17,960+110=18,070

選別料金は今回計算に入れません。直接取りに来てもらえれば1袋20kgで18,070円です。70円は値引きして、1袋20kgで18,000円(税込)です。

宅配便で発送する場合は一般的に送料と事務手数料が追加でかかります。
例えば東京の場合、ゆうパック120サイズで2,020円です。

事務手数料はおまけしておきます。
18,070+2,020=20,090、90円は値引きして、1袋20kgで20,000円(税込、送料込)です。

ちなみに、不足分として購入する種子は有機ではなく慣行の大豆にグレードダウンしますので、この売買により得をする事は一切無いです。手よりは労力的に出来ません。

おそらくアグリシステムさんやお近くの問屋さんから、ちゃんとした有機大豆をご購入された方が安くてお得かと思います。

上記の理由から、今年度産の大豆の直売は止めておきます。

白大豆「とよみずき」の収穫をしています


とよみずき #bio#より自然な栽培#pirkaamam

火曜日から収穫を始めて、次の土曜日の雨予報までに必死に収穫作業を進めています。

思えば、いつも天候に追われての作業です。

大豆は小麦と違って高水分収穫→乾燥機が出来ず、畑で水分率15%以下になるまで乾燥させなくてはならず、比較的に降雨量の少ない十勝とは言え雨は降るので大変です。

高水分収穫→乾燥機をしない理由は、高水分収穫をすると大豆が汚れてしまうのと、大豆用の乾燥施設を自前で持ってないためです。

汚れた大豆を綺麗にする大豆クリーナーや麦・大豆兼用の乾燥機はもちろん存在はしますが、この辺りでは導入していない生産者の方が多いです。

選別業者さんで乾燥からクリーナーまでを行うと結構な別料金なので、晴れと風を祈り収穫を待ち、収穫は必死に急いで行います。


収穫した「とよみずき」は十勝で有機農産物を広く生産者から引き受ける唯一のアグリシステム㈱にほぼ全量出荷します。

かなり後日になりますが、少しだけ直売もしますので味噌や豆腐作りにいかがでしょうか?

有機JAS年次検査を受けました


とよみずき2019 #bio#より自然な栽培#pirkaamam

この間まで収穫していたと思ったら、畑を耕し、種をまき、麦を磨いて、出荷作業、そして検査、ブログで伝える努力と毎日毎日手を変え品を変え忙しなさが続きます。「とにかく時間がない、充実はしている」が日頃からの口癖となっております。

いつかのんびりするために今が忙しい、いつかとはいつの日でしょうか?

今回も有機JAS検査員の方に「近隣の農薬や化学肥料を使用する圃場」からの不適合資材の飛散に対応する緩衝地帯を有機圃場側に設ける事について、なぜ適正使用しない方を保護するような暗黙のルールを作るのかと理不尽の是正を訴え続けました。

本来であれば私有地外への飛散を防ぐために緩衝地帯を設けるなり、柵を設けるなりの防御策はそれが有害であってもなくても使用する側の義務なはずです。それが道徳と言うものではないでしょうか?

とずっと言ってました。社会の縮図は日々の小さな出来事にたくさんつまってますね。

農繁期における「ご都合のよい日は?ご都合のよい時間は?」のご質問について


とよみずき2019 #bio#より自然な栽培#pirkaamam

種を蒔いてからは、約一週間おきに機械除草(カルチ)を続けます。
この作業は丸2日かかります。大豆の小草退治だけで7日の内に2日です。

表土が白く乾いている時の作業が望ましく、雨の日、その次の日は行うことができません。

その時の天候よっては3日に一度雨が降る場合もあり、雑草は休みなく次々と発芽するのに機械除草が出来ない、これはとてつもない精神的なストレスとなります。

「ご都合のよい日は?」
「ご都合のよい時間帯はありますか?」

曜日でもなく自分の意志でもない、自然や天候にあわせて作業を行っている仕事がある事をご理解いただきたいと、ご質問の度に切に思います。

天候によっては約2~3週間でたった一日、半日の機械除草のチャンスしかない場合もあり、その日に事前に予定が入ってしまうと、雑草だらけになってしまった畑の草取りは一体誰がしてくれるのでしょうか?炎天下の中何日も通って朝から晩まで責任と雑草をとってくれるのでしょうか?…とは決して言いませんが思ってます。

少し厳しく書いてしまいましたが、
「ご都合のよい日は?」に対する確実な応えは「雨の日」ですが、雨の日くらい休みたいです。
「ご都合のよい時間は?」に対する確実な応えは「夜」ですが、夜は寝たいです。

誤解のないように、見境なく拒んでいる訳ではありません。出来ればのんびりと暮らしてゆっくりと皆さんとお話し出来れば何より良いと思います。場合によっては人の倍頑張って時間を作るよう努力しておりますが、こうした農繁期の諸事情を理解していただければと思うしだいです。

天候が順調なら結果オーライ視察4Daysも出来てますからね!って調子にのってしまうといけません。この時は運が良かっただけです。