カテゴリー: その他小麦

カムット小麦って北海道で越冬できるらしいです


こちらがカムット小麦です。※数株の試験栽培です。

こちらはKベーカリーのk根さんが視察にこられた時に、カムットってどんなの?と言っていたのを忘れずに載せました。

半ば冗談で秋蒔きしてみたところ、数%の割合で越冬した株がありました。
数%では全く実用的ではありませんが、勉強にはなりました。


イタリアピザ用小麦

ピザ用小麦と言うのが未だによくわかりません。
イタリア小麦はパン用もそうでしたが、草丈がとにかく小さいです。

ん~って感じですね。きっと大きく栽培することはないと思います。
北海道でも普通に育っていて、勉強にはなりました。

本州在来種小麦の北海道試験栽培経過報告2


K村A.bio

まさかの適期出穂で驚きました。
北海道で普通に育つとは思いませんでした。
春小麦なのか秋小麦なのか不明、品種名不明、九州(四国だったかな?)在来種だと言うことだけわかっています。


K村B.bio

Bタイプも普通に育って出穂しています。
背丈はBタイプの方が15cm位大きいようです。


K田さん.bio

こちらはまた少し変わった品種で春小麦だと言うことはわかっています。
やっと穂ばらみ期で他の品種と比べかなり晩生のようです。

ちょっと不思議な小麦?のお話4


小麦らしき麦2017.bio

普通の小麦よりやや2週間ほど先ににょきにょきと出穂が異例の早さでした。
何から何まで型破りのこの小麦らしき麦は一体何者でしょうか?

見つけた年のもう一つちょっと不思議な話も書いておきます。

秋蒔き小麦はうちでは8月末に蒔いていて、その前の5~7月で休閑緑肥として地力増進のため春カラシを栽培してきました。この体系はもう10年以上続いています。

2016年は春カラシに飽きたのと、更なる地力増進を目論んで全休閑地をヘアリーベッチにしました。いつもは5月末に蒔いていた緑肥を4月末蒔きへ1ヶ月早めたのもいつもと違う試みでした。

もし、この年も春カラシだったとしたら、草丈が1.5~2mにもなる春カラシに埋もれて見つけることはできなかったでしょう。
もし、いつもと同じ5月末に種を蒔いていたとしたら、栽培適期からずれ過ぎていて種をつけれなかったかもしれません。
もし、カムホ育種を意識する以前であれば、見つけたとしても気にも留めなかったと思います。

偶然なのか何なのかよくわかりませんけど、人生って大方そんなものですよね。

小麦の研究所みたいになっております


K村A.bio

この3つの種を蒔いたのはうろ覚えですが4月17日です。
あとK村さんシリーズは聞き取りによるときっと秋蒔き小麦だと判明したように思われます・・・。


K村B.bio

九州の秋(冬)小麦を北海道で春蒔きするとどうなるか、になっております。
まあ発芽はしますよね・・・。


K田.bio

K田さんの小麦はちゃんとした春小麦です。

秋小麦10種、春小麦5種、全15種類の収穫まであと3ヶ月もないです、なにをやっているのかと自分でも呆れます。

ちょっと不思議な小麦?のお話3


> ちょっと不思議な小麦?のお話1
> ちょっと不思議な小麦?のお話2

そうした経緯でなんとか収穫までこぎつけた種約30粒を試験栽培かつ、あわよくば増やそうとその秋に小麦畑に蒔いた時の、ちょっと不思議な出来事も書いておきます。

もともと春~夏の短い生育期間の緑肥畑から見つけ収穫したので、この小麦らしき麦が秋(冬)小麦である保証はなにもなく越冬できるかも不明でしたが、草姿からなんとなく秋(冬)小麦っぽく見えたことを覚えています。

毎年小麦畑の中にほんの少し数列だけ今までに栽培したことのない小麦を試験的に蒔いていて、この年はカムット小麦、エンマー小麦、イタリアピザ用小麦と不思議な小麦らしき麦の4種類をホクシン畑の中に蒔きました。

順調に種まきを終え楽しみに待つこと約1週間、だいたい約1週間~遅くとも10日ほどでこの時期に蒔いた小麦は発芽が揃います。ホクシンやカムット、エンマー、イタリアピザ用はその例にもれず順調に発芽してきたのですが、何故か小麦らしき麦の列だけ発芽しないでいつまでも空列となっているんです。あ~ダメかと思いました。種自体も去年の空前の悪天候の影響なのかかなり品質が悪かったんですよね。

約10日を過ぎても発芽しない小麦は今まで例がなかったので土の中で腐ってるんだなと諦めていたのですが、ある朝ぼ~と考え事をしてる時「小麦はなんで穂発芽するんだろう?」みたいなことです。収穫期に2日雨が続くだけで屑になることの理不尽と、難穂発芽性の品種は既に試験場にあるのに、美味しさとか収益性とか何とか言って、易穂発芽性の品種を推進したがる風潮は何とかならないのか、みたいなことです。

愚痴を言ってるだけでは何も変わらないし、周りに現状打開を期待したとしても、そもそもみんなは別に困ってるわけではないでしょうから、自分が困ってるんなら自分でなんとかするしかないけど、個人で出来ることなんてたかが知れているよね、みたいなことです。そもそも「小麦はなんで穂発芽するんだろう?」なんて戻ったりしてみたり。

穂発芽しない小麦、これは何年も切望していることです。せめて穂発芽しづらい小麦を!・・・ん?もしかしたら?

約2週間を過ぎていたと思います、畑に行ってみると空列だった所に小麦らしき麦が、まばらですが1列生え揃っていました。
この時の光景はうわっとゾクっとしましたね。
発芽が遅い=穂発芽しにくいことなんだと思いますので。

イタリアピザ用小麦は無事越冬できました


イタリアピザ用小麦

イタリア小麦のパン用とピザ用の違いってなんでしょうね?

以前の試験ではイタリアパン用もなんなく越冬していましたけど、イタリアって北海道と気候が似てましたっけ?

こういうのを見てると、栽培しやすくて美味しければ、需要があればですけど、なにも国産品種に拘らなくてもいい気がしてきます。
国産品種と言っても、今やほとんどが海外品種とのかけあわせですからね。

とは言っても当面は国産小麦が人気でしょうから、こちらも収穫できたらカムホに思い出として混ぜようかと思います。

エンマー小麦だと思っている小麦は無事越冬できました


エンマー小麦だと思っている小麦

蒔いた種は某種販売サイトから購入した種で、種子の説明書によると古代小麦のスペルトもしくはエンマーのいずれかだそうで、見慣れたスペルトの種とは明らかに形状が違ったのでエンマーだと勝手に判断しています。

この地で育つのか好奇心で蒔いていますので、増やしてどうのとかは今は考えていません。

なんていうかあっけなく越冬してしまいました。

古代種なので栽培適性も収益性も低いでしょうから、収穫できたらカムホに思い出として混ぜようかと思います。

ちょっと不思議な小麦?のお話2


> ちょっと不思議な小麦?のお話1

「ポツンと生えていた」迄なら、まあよくある話だと思いますが、こちらには後日談があってこれまたちょっと不思議なのです。

最初に発見した畑とはかなり距離も離れている畑がありまして、その畑でもヘアリーベッチを緑肥として栽培していました。
その畑の広さは約4ha、ダイオウがあまりない畑で特に見まわりもしていなかったのですが、緑肥を鋤き込んでいる時にこれまたポツンと1株だけノゲのある青い穂の小麦らしき麦をみつけたんです。
こちらは6穂ほど収穫することができて、温室に放置後、手で摺って粒を取り出すと、これまたひょうたん型の小麦らしき麦が十数粒ありました。

偶然にしては出来すぎている、この離れた2ヶ所で同時に起こった現象は今でも不可解です。
ヘアリーベッチに外来の麦が混ざっていた可能性も考えられますが、今までにベッチをかなり使ってきましたけど、麦の種が混ざっているのを見たことはないんですよね。

ベッチに混ざっていたなら単に外来種なんだと思います。
でも、そうじゃなかったら?・・・なんか夢のある奇跡的な話に感じられますね。

ちょっと不思議な小麦?のお話1

冬枯れ多発の中、逞しく堂々とした小麦らしき麦。

最初に発見したのは昨年緑肥を栽培していた約5haの畑です。
4月に蒔いたヘアリーベッチが程よく大きくなった6月?頃、その畑で目立つようになったダイオウ(エゾノギシギシ)を抜いてまわっていた時に、1株の野良生えした小麦らしき麦をみつけました。約5haの畑にポツンと1株だけあったので、何となく目についたのを覚えています。

その後もダイオウを抜きがてら何となく観察していたのですが、穂が出てみるとノゲがあって青っぽい今までに見たことのない穂で珍しかったので、好奇心からそのまま熟すまで残しておいて種がつくのか試してみようと思うようになりました。

(その畑に他にも似たような小麦がないかダイオウ抜きや鋤き込み時に、くまなく探した結果他に2株の野良生え小麦がありましたが、それらは今までに見慣れた草姿や穂だったので、緑肥と一緒に鋤き込んでしまいました。)

雨天曇天の多すぎる異常な年でしたけど、8月末にはその1株から4穂ほど収穫できてそのまま温室に放置、後日手で摺りもんで脱穀すると10粒ほどのひょうたん型の粒がとれました。

> ちょっと不思議な小麦?のお話2

春小麦と秋小麦(冬小麦)の違い、カムット小麦は春小麦のようです


越冬後のカムット小麦

秋小麦(冬小麦)は秋に種を蒔いて、越冬後の夏に収穫します。
春小麦は春に種を蒔いて、その年の夏に収穫します。

北海道の生産者から見る秋小麦と春小麦の違いは生育期間と収量性で、収量性は当然生育期間の短い春小麦の方が劣ります。
輪作上で他の作物との兼合いから、近年では春小麦が増えてきています。

春小麦を秋に蒔くと、越冬後に画像のように完全に全て枯死するのでわかりやすいです。

ネットで調べれば春小麦か秋小麦かはすぐにわかりますけど、こうして実際にやってみると聞いた見ただけとは違う何かが身につくような気がします。