カムホ2017、44年ぶりの早すぎる積雪から一旦顔を出しかけるも、昨晩の降雪でまた雪の下へ
カムホの未来計画の中から少し書いてみます。
2013年から2016年までのあらすじは、カムホストーリーをご参照ください。
カムホ2017より古代小麦が混蒔されていて、今後は古代小麦の混蒔も進行する予定です
少しわかりづらいので解説します。
※数字は収穫年を表しています。
カムホ2016までは近代小麦のみ数種類混蒔されています。
近代小麦の特徴
- 短幹で草丈が低い
- 籾が薄くとれやすく脱穀されやすい
- 収量性が高い
カムホ2017では古代小麦が1種類仲間に加わりました。
古代小麦の特徴
- 長幹で草丈が高い
- 籾が厚く強靭で脱穀がもの凄くされにくい
- 収量性が低い
- 小麦アレルギーの発症率が低い
世界は広く、上記の古代小麦の特徴にあてはまる品種は1種類のみではなく、少なくとも十数種類に及ぶようです。
今後はこの古代小麦の混蒔種類(主にスペルトの亜種)が増えていく予定です。
2つの次元の共有理論
近代小麦と古代小麦の特徴の違いから、興味深いことが出来そうだとわかりました。
着目したのは次の2点です。
1.近代小麦と古代小麦はDNA構造の違いから交配しない(しにくい?)と言われています。
2.籾の特性から収穫時~選別にかけて、混蒔されていたとしても近代小麦と古代小麦を容易く寄りわけることができます。
※脱穀機(コンバイン)の構造上、近代小麦に古代小麦が混ざり込む可能性はありますが、その量はごく僅かと推測されます。その逆に古代小麦に近代小麦が混ざり込むことは残留物以外の理由ではないでしょう。
この2点を利用して、近代小麦と古代小麦それぞれで混蒔を進めていき、混蒔された近代小麦と混蒔された古代小麦は混蒔され、同じ畑という空間で並行的にそれぞれの種の天然交配が同時進行していきます。
(左)近代小麦 (右)古代小麦 草丈にかなりの差があります。
1つの空間で2つの時代の小麦を同時に栽培、それらを別物として収穫する試みは上手くいくのでしょうか?
検証には最低でも2年の年月を要しますので、気長に取り組んでいきます。
そして、その空いている隙間を埋める未来計画も同時に進行しているのが何よりの楽しみです。