ちょっと不思議な小麦?のお話3


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そうした経緯でなんとか収穫までこぎつけた種約30粒を試験栽培かつ、あわよくば増やそうとその秋に小麦畑に蒔いた時の、ちょっと不思議な出来事も書いておきます。

もともと春~夏の短い生育期間の緑肥畑から見つけ収穫したので、この小麦らしき麦が秋(冬)小麦である保証はなにもなく越冬できるかも不明でしたが、草姿からなんとなく秋(冬)小麦っぽく見えたことを覚えています。

毎年小麦畑の中にほんの少し数列だけ今までに栽培したことのない小麦を試験的に蒔いていて、この年はカムット小麦、エンマー小麦、イタリアピザ用小麦と不思議な小麦らしき麦の4種類をホクシン畑の中に蒔きました。

順調に種まきを終え楽しみに待つこと約1週間、だいたい約1週間~遅くとも10日ほどでこの時期に蒔いた小麦は発芽が揃います。ホクシンやカムット、エンマー、イタリアピザ用はその例にもれず順調に発芽してきたのですが、何故か小麦らしき麦の列だけ発芽しないでいつまでも空列となっているんです。あ~ダメかと思いました。種自体も去年の空前の悪天候の影響なのかかなり品質が悪かったんですよね。

約10日を過ぎても発芽しない小麦は今まで例がなかったので土の中で腐ってるんだなと諦めていたのですが、ある朝ぼ~と考え事をしてる時「小麦はなんで穂発芽するんだろう?」みたいなことです。収穫期に2日雨が続くだけで屑になることの理不尽と、難穂発芽性の品種は既に試験場にあるのに、美味しさとか収益性とか何とか言って、易穂発芽性の品種を推進したがる風潮は何とかならないのか、みたいなことです。

愚痴を言ってるだけでは何も変わらないし、周りに現状打開を期待したとしても、そもそもみんなは別に困ってるわけではないでしょうから、自分が困ってるんなら自分でなんとかするしかないけど、個人で出来ることなんてたかが知れているよね、みたいなことです。そもそも「小麦はなんで穂発芽するんだろう?」なんて戻ったりしてみたり。

穂発芽しない小麦、これは何年も切望していることです。せめて穂発芽しづらい小麦を!・・・ん?もしかしたら?

約2週間を過ぎていたと思います、畑に行ってみると空列だった所に小麦らしき麦が、まばらですが1列生え揃っていました。
この時の光景はうわっとゾクっとしましたね。
発芽が遅い=穂発芽しにくいことなんだと思いますので。