目の前にたまたまあった約20年前の糖蜜カムイ。
有機転換期にEM菌培養に使っていたものです。EMボカシやEM拡大培養散布液から始まり、カニ殻やトウガラシを入れたり、石灰やリン酸、カリウムなど無機質をキレート化したり、光合成細菌とか葉っぱにいる野生菌を培養したり、曝気(エアレーション)したり、懐かしい思い出が蘇りました。
きっとあっ!て思った時があったんでしょうね、そんなものは必要ない事に気づいて、大量の糖蜜がいきなりいらなくなって、そのまま今まで倉庫の片隅に眠ってました。
糖度が高いと逆に菌類は繁殖できないらしくて、中身は腐敗せずに当時のまま?でした。
左はピーリング時のフスマカムイです。
右は糖蜜カムイをお湯で溶いたものです。まさか使える日が来るとは。
よく混ぜて、糠床がどんなものか知りませんけど、想像とネットの見よう見まねでフスマ床を作りました。
目的は乳酸菌なので嫌気状態にするために、ぎゅぎゅっと押し込みました。
糠床は毎日底から搔き混ぜる必要があるようなのですが、仕込み時に混ぜるのが結構大変だったのと、混ぜる理由がよくわかってなかったので、猫のお家の常温(17~20℃)で3日放置したら表面に白カビが生えました。
乳酸菌を増やすなら嫌気状態を保てば良い訳で、底から搔き混ぜて空気(酸素)を送り込む理由がわかりませんでしたが、毎夜スマホで菌を学びに学んで、カビを生やした今ならしっかりと理解できます。
なんて素晴らしいタイミングでのツイート、ありがとうございます。
「子曰く、学びて思わざれば即ち罔く、思いて学ばざれば即ち殆し」人から学ぶ、本から学ぶ、そうして様々な情報を手に入れても、自分で考えるということをしなければ人生に活きる知識とはならない。また自分で考えたとしても、広く教えを学んでいなければ独断的な物の見方に堕する。学と考は両輪。
— hayatotabita (@hayatotabita) February 8, 2021
酵素(1~10nm) < ウイルス(約20~300nm) < 細菌(約1~5μm) < 酵母(約3~5μm) < カビ(約2~10μm) < 動植物
原核生物とか真核生物とか、球菌とか桿菌とか、グラム染色とか、好気性とか嫌気性とか、通性とか偏性とか、普通に生きていれば知らなくても不自由しない知識なんでしょうけど、天然(野生)自家培養酵母(菌)を扱うなら、ちゃんと学んだ方が良いと今なら思います。
カビは偏性好気性なので、糠床でカビを抑制するには、日に1度は掻き混ぜて空気に触れている表層を内側に持っていくと良いのですね。
ちなみにネット検索すると「酢酸菌」は嫌気性と間違って書いているのをよく見かけますけど、偏性好気性菌だと文部科学省がはっきり申しております。
カビや酢酸菌は偏性好気性菌(絶対好気性菌とも言う)に属し、生育のための酸素分圧条件は大気中と同じかそれ以上必要である。 言い換えると空気が無いと生育できない。 したがって除酸素や窒素置換した環境では全く増殖できない。
引用:文部科学省